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帰国予定者に北内情知らせず

金幸一さん裁判



 北送事業に携わった総連側の責任を問い、損害賠償を訴えている元在日同胞、金幸一さん(ソウル市在住)を原告とする民事訴訟の第3回口頭弁論が、このほど東京地裁民事43部であった。

 原告側は「総連は北の実態を知っていた、あるいは知りうる機会があったのに帰国予定者に知らせなかった」ことを裏付ける書籍を資料として提出、証拠として採用するよう求めた。一方、総連側は今回も「本訴訟は総連及び朝鮮民主主義人民共和国に対する誹謗中傷を目的としたもの」と請求の速やかな棄却、却下を求めるにとどまり、具体的な反証はなかった。これに対して、三輪和夫裁判長からは「立証を特に考えていないか」と促す場面も見られた。

 口頭弁論終了後、原告代理人の藤森克美弁護士は「たとえ時効になったとしても、総連からの役務(サービス)の提供などについてどういう事実があったのか、生の事実を調べないと終結できないだろう」と述べ、今後の証拠調べに強い期待感をかけていた。

 次回は3月1日午前11時から。

(2002.01.16 民団新聞)



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