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天皇が「韓国とのゆかり」発言

「歴史への正しい認識」
金大統領が歓迎



 【ソウル】金大中大統領は14日、青瓦台での年頭記者会見で、日本天皇が昨年12月の誕生日に先立つ記者会見で「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると『続日本紀』に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています」と発言したことについて、「歴史に対する正しい認識を表明したものではないかと思う」と歓迎した。

 5月31日のソウルでの韓日共同開催サッカー・ワールドカップ(W杯)開幕式への日本天皇参加については「日本が決める問題であり、われわれはその決定を最大限尊重する」と述べた。

 韓日関係については「(両国間の懸案は)歴史教科書問題を除いてはほとんど解決した」との認識を表明。昨年凍結した日本大衆文化の第4次開放措置に関し「教科書問題が解決すれば再開するのが道理だ」と述べた。歴史教科書問題では「基本的には学者たちの学問的な討論にまかせるとしても、両国政府が関与して(再発防止のため)調整、協力する努力が必要と思う」と力説した。なお、日本政府は専門家による共同研究と教科書の記述修正とは別問題としている。


■「南北関係改善」5大課題を提示

 金大統領は、主要国政課題の一つとして「南北関係の改善」を改めて強調、京義線鉄道の復元開城工業団地(北韓)の建設北韓名勝地・金剛山の陸路観光実現離散家族の再会軍事的信頼構築と緊張緩和を「5大核心課題」として提示し、「これまで南北間の実践課題として合意した5大核心課題が蹉跌なく実現されるよう努力する」と表明した。

 一昨年の南北首脳会談での合意事項(6・15南北共同宣言)である「金正日・北韓国防委員長の訪韓」ついて金大統領は「いま確実なことはいえない。時間を少しおいてみなければならない」と述べた。

 また「今年、米・北韓対話に進展があることを期待する。われわれは北韓に対して米国と無条件に対話することを勧告している。米国は北韓との対話を約束した以上、北韓の体面を配慮する姿勢も必要ではないか。具体的な問題はブッシュ大統領(2月19日に訪韓予定)と話し合うつもりだ」と明らかにした。

 金大統領は1日付の新年辞で「太陽政策は戦争を防ぎ、将来に平和統一を達成することのできる最善の政策である。今年も国民世論の土台のうえに、急いだり休んだりせずに、可能な限り南北関係を発展させていく」と強調した。

(2002.01.16 民団新聞)



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