民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「韓日国民交流年」スタート

文化交流企画目白押し



■□
両国民の相互理解へ韓日で130以上の記念行事

 2002年「韓日国民交流年」は、FIFAワールドカップ大会を韓日共同開催する意義深い年に、韓日両政府をはじめ、地方自治体、民間レベルでの多様な交流事業を推進していくために99年10月、韓日閣僚懇談会の場で合意された。今年は、韓日国民交流年記念事業として、文化、学術、スポーツ、青少年など、韓日併せて130以上の多彩な行事が両国の全土で繰り広げられる。韓日国民交流年を契機に、2000年1月、日本の外務省文化交流部内に設置された日韓文化交流準備室では、「日韓国民交流年は韓国と日本の国民同士の交流を重視している」と、両国民の相互理解と友好協力の構築に期待を寄せている。なお、韓日国民交流年開幕式が、21日にソウルで、28日に東京で行われる。交流年の中でも日本で紹介される文化作品を紹介する。


●韓国大衆文化展

 同展は、韓日国民交流年を契機に韓国への興味、理解をさらに深めてもらうことを目的に企画された。

 同展ではファッション、音楽、映画、テレビ番組・CM、広告などを立体的に展示しながら、現代美術家のインスタレーションを随時挿入し、韓国の大衆文化の現在を紹介する。

 2月8日〜4月7日=新潟・新津市美術館、5月25日〜7月14日=東京・世田谷美術館、8月2日〜9月1日=香川・高松市美術館、11月28日〜1月9日=福岡アジア美術館。



金銅大香炉
(国宝7世紀国立
扶餘博物館所蔵)
「韓国の名宝展」

●韓国の名宝展

 韓国国立中央博物館、国立慶州博物館、国立扶餘博物館などに所蔵されている金工、彫刻、陶磁、絵画など、国宝を含めた約280点を展示する。

 3月16日〜5月6日=大阪歴史博物館、6月11日〜7月28日=東京国立博物館。






●「高麗八萬大蔵経」公演

 同作品は、「高麗八萬大蔵経」の世界文化遺産登録を記念して制作された韓国ミュージカル。高麗時代、蒙古の侵略により焼失した「八萬大蔵経」を復刻するまでの過程を、戦火の中に繰り広げられる愛と偉業を重ねて描いた作品。

 3月29日〜31日=新国立劇場中劇場、6月29日=神奈川県民ホール大ホール。


「白鳥の湖」「ジゼル」を予定
「韓国国立バレエ団」

●韓国国立バレエ団初来日公演

 韓国国立バレエ団は62年に創設された。現在、50人の専属バレエ・ダンサーと毎年行われるオーディションで厳選された優秀な準団員で構成される。

 同団は、韓国の民話をテーマにしたオリジナル作品にも意欲を注いでおり、「チョヨン」は素朴なシャーマニズムを表現し、民話をバレエ化した「チョンヒャンの愛」や、伝説をテーマとしたファンタジックな「バリ」などがある。

 芸術監督は京都出身の在日2世、崔泰枝氏。演目は「白鳥の湖」「ジゼル」を予定。

 4月16日=兵庫・神戸文化ホール大ホール、18日=京都・京都会館第1ホール、19日=名古屋・愛知県芸術劇場大ホール、20日=横須賀・よこすか芸術劇場、24・25・28・29日=東京・東京文化会館大ホール、26日=千葉・千葉県文化会館大ホール。


●韓日宮中音楽交流演奏会

 韓国側は国立国楽院、日本側は宮内庁式部職楽部が出演する。

 日本の雅楽には、古代朝鮮半島から伝承している高麗楽や中国大陸より渡来した唐楽、日本古来の歌舞があるが、韓国には日本には伝わらなかった中国の祭礼楽のほか、朝鮮朝時代に作られた宗廟祭礼楽も伝承されている。

 ソウルでも公演されるが、宮内庁式部職楽部の韓国公演は今回が初めて。韓日の宮中音楽の合同演奏会を公開の場で行うことも初の試み。

 5月8、9日=東京・国立劇場大劇場、12、13日=大阪・国立文楽劇場、23、24日=ソウル・国立国楽院礼楽堂、27、28日=釜山・釜山文化会館大講堂。


パンソリの名手で
人間文化財認定の
成昌順さん
「玄界灘に咲いた梅の花」
公演

●新唱劇「玄界灘に咲いた梅の花」

 壬辰倭乱(文禄・慶長の役)当時、韓国の忠臣・李真榮は激戦の末、秀吉軍の捕虜となって日本の和歌山へ渡り、紀州の太守・徳川頼宜の侍講となって日本人武家の娘と結婚し、後に日本社会に大きな儒学の功を残すというストーリー。

 同公演では日本人役として日本人俳優が出演するほか、パンソリの名手で、人間文化財認定の成昌順氏も出演する。原作・李相煕氏、脚本・金志一氏。

 6月21日〜23日=東京・東京芸術劇場。

 行事に関する問い合わせは、韓国文化院(03-5476-4971)。

(2002.01.16 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ