民団新聞 MINDAN
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童謡で心ひとつに

韓日児童が両国代表曲をCD化



東京でのレコーディングの模様

両国オリニ相手国の言葉で

 韓・日の代表的な童謡を通して両国の子どもたちの共通理解を図ろうとするCDがこのほど完成した。両国の子どもたちがユニットを組み、日本の童謡を韓国語で、韓国の童謡を日本語で歌っている。特にオリジナル曲「Together(ひとつになろう)」では民族学校生徒も吹き込みに参加、在日同胞社会の和合を願うメッセージも託している。


韓国の音楽大教授が企画
民族学校児童も和合の調べ

 「Together」は1番が韓国語、2番は日本語、3番を英語の詞で歌っている。このうち繰り返しの合唱パートでは東京韓国学園の児童12人と東京朝鮮第1初中級学校児童10人が参加している。両国の制作関係者は今年、ソウルで行われるFIFAワールドカップ開会式で韓日の子どもたちによる合唱団を組織、「21世紀に送るメッセージ」として発信できないかと期待をかけている。

 最終的な収録曲は22、23曲の予定。オリジナルを除く20曲は韓国と日本のよく知られた童謡各10曲が選ばれている。韓国の作品は日本のひばり児童合唱団などに所属する子どもたち4人が韓国語で、同じく日本の作品をソウル市少年少女合唱団の子どもたち4人が日本語で歌っている。

 韓国の作品ではよく知られた「故郷の春」や大人がいまも好んで口ずさむ「子守唄」、比較的新しい「世界に向かって進め」など。日本からは幅広い世代に親しまれている「赤とんぼ」や「春が来た」のほか「アイスクリームの歌」など。

 プロデュースしたのは韓国芸術綜合大学校音楽院の閔庚燦教授。閔教授は韓日両国に共通する音楽的感性に興味を持ち10年前、日本に留学した。滞在中、閔教授は両国とも相手国の音楽事情に疎いことを思い知らされ、子どものころから音楽を通じた相互理解の必要性を痛感した。

 最善の方策は両国の教科書にお互い相手国の童謡を載せてもらうこと。だが、著作権や検定制度の問題があり、時間もかかりそうだった。それならば、CDを制作してお互いの音楽の良さを知ってもらうことから始めようと思いついた。幸い日本のビクターエンタティメントの坂元勇仁ディレクターが賛同してくれたため実現にこぎ着けた。

 収録は昨年9月からソウルと東京で行われ、昨年末までにほぼ終えた。「DREAM・TOGETHER」(仮)のタイトルで3月21日、ビクターエンタティメントから発売される予定。

(2002.01.16 民団新聞)



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