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仁寺洞にスタバは世界唯一



 朝鮮朝時代、王家に仕える人々の家宝や珍品が売買された名残から、さまざまな伝統工芸品店が軒を連ねる仁寺洞。最近では、裏道に王朝時代の雰囲気漂う家屋で韓国の伝統茶が味わえるカフェが立ち並び、ソウルを訪れる観光客に人気のスポットとなっている。

 そんな仁寺洞に、面白いカフェが現れた。日本でも「スタバ」の愛称で人気の「STARBUCKS・COFFEE」仁寺店である。

 オープン前、「由緒ある観光の街に外国企業のローマ字が氾濫すれば、景観が損なわれる」と、出店中止を求める地元住民の猛烈な反対運動がわき起こった。

 結局、出店自体は決まったものの、住民の強い反発や韓国の国民性を恐れてか否か、店頭にはなんと、世界20カ国に5000を超える店舗の中で唯一ハングルで書かれた看板が掲げられることになった。また、内装も入口から注文カウンターまでは石畳、インテリアは黄土の壁に韓国の伝統的な仮面や扇子を飾るという、民族色豊かなスタバが誕生したのである。

 「韓国の伝統を取り入れた世界初のスタバができたという話題性で観光客も呼び寄せられる」と、スタバ側は説明するが、世界中のどの店でも同じ内装、同じ味が楽しめるという世界的な企業のコンセプトはおろか、看板までハングルに変えさせるとはさすが韓国。

 仁寺洞の新名所になる日も近いようだ。(B)

(2002.02.27 民団新聞)



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