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日本福祉団体が韓国に車いす88台贈る

コリアボランティア協が仲介



 【大阪】関西を中心に幅広い活動を続けるコリアボランティア協会(大阪市生野区、康秀峰代表)はこのほど、「アジアの障害者に車いすを送る市民の会」と朝日厚生事業団と協同し、日本全国から集荷、再生した車いす88台を初めて韓国に寄贈、本国で話題となっている。

 京畿道安山市の社会福祉会館で2日に行われた「愛の車いす伝達式」には、コリアボランティア協会の鄭炳熏代表代理をはじめ市民の会など日本側から7人と韓国全国からの受け取り団体および関係者、安山市会議員ら90余人が参席した。

 1年前から準備を進めてきたこの事業は、同協会と姉妹関係にある安山市社会福祉協会(黄蓮花会長)を受け入れ母体として、韓国NPO(PAX・KOREAN21など各種団体)が全国ネットワークを結んで実現したもの。

 市民の会は10年前からラオス、タイなど東南アジア諸国に車いすを送りはじめた。今回、韓国に車いすを送るに当たって、コリアボランティア協会が現地の受け入れ先などの橋渡しを果たした。

 車いすの使用側からは、重いものや軽いもの、子ども用から大人用に至るまで千差万別の要望が出されるなど、今回韓国全域に受け入れが行き渡るまでには各関係者の努力は言うまでもなく、同協会が韓国との橋渡し的役割を果たしたことが大きい。

 当日、待ちに待った車いすが福祉会館前に到着するや、待ち受けていた各団体へ即座にふり分けられ、その手際のよさに日本側一行を驚かせる一幕も。

 鄭代理は「人種、国境を超え、社会的弱者を助けようと全ての個人、団体の草の根的連帯協力があってこそ可能となった」と目をうるませた。

 韓国ではまだ相当数のニーズがあり、来年もお願いしたいという要望に対し、日本側団体も検討するという。

(2002.02.27 民団新聞)



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