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韓国旅行プランはインターネットで



韓国各観光都市のサイトが準備されている
(写真は済州道観光セクションのサイト)

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地方自治体が観光サイトを充実化
日本語や英語・中国語でも制作…
外国人の2割が活用

 韓国観光公社によると、韓国を訪れる外国人観光客の約64%がガイドなしの個人観光客で、そのうちインターネットから情報を得ている外国人は20%におよんでいるという。インターネットの普及に伴い、今後も観光サイト利用者の増加が見込まれる中、地方への観光客誘致にも力を入れる韓国観光公社は昨年、初めて地方自治体の観光サイトコンテストで「ベスト5」を選定した。充実した内容で今後も海外からの観光サイトへのアクセスは増えそうだ。

 従来、外国人観光客の多くはエステやショッピングなど、ソウルを中心とした観光がメインだったが、リピーターや個人観光客の増加とともに、史跡めぐりをはじめ、都心では味わえない旅を地方に求める傾向が強くなってきた。

 今回、韓国観光公社はコンテストを実施した理由について、地域観光事業の促進と地域間の不均衡を解消する地方自治体の観光サイトへの関心度を高められる観光サイトの標準モデルを確立し、観光サイトのレベルアップサイト管理者へ良い見本を提供し、自ら改善法案を研究させるインターネットから情報を得ている外国人の環境の変化―の5項目を挙げている。

 韓国観光公社は、充実した観光サイトによって外国人観光客の誘致を見込んでいるが、そのためには、各地方自治体による観光サイトの開発は不可欠となった。

 昨年7月26日から9月20日まで実施された第1次審査と、9月26日に行われた第2次審査により、評価対象となった48の地方自治体の観光サイトから、最終のベスト5が選定された。

 評価基準はウェブサイトの内容、構成、技術、個性、機能、デザイン、構造、企画の8項目で構成され、韓国語サイトをはじめ、外国語サイトも評価対象となった。

 内容の充実生、デザインなどあらゆる評価部門において全般的に優秀だとの評価を得た第1位のソウル文化観光は、ソウル市内の文化的な名所や歴史探索ルートをコース別にまわる「ソウルシティツアーバス」情報や温泉情報をはじめ、茶道や伝統芸能などを味わえる「伝統文化体験」情報を提供。かわったところでは、外国人のための手指鍼体験プログラム、また兵役義務、苗字についての知識情報や韓国への留学についてなど、外国人観光客にとっては耳よりな情報が満載されている。

 情報の多様性とサイト構成などで高い評価を得た第2位の済州道観光セクションは、済州道の歴史や祭事・風習、民間信仰などを丁寧に解説。民俗芸術や島文化の祭り情報など興味深い内容と写真とのバランスが取れたサイトだ。

 また、第3位のサイバー蔚山は、展示会場や劇場情報をはじめ、工芸品や特産物、地元料理情報、日帰り、2日、3日コースの情報などがコンパクトに紹介されている。全般的に各地方自治体ともに工夫を凝らしながら、地元の特色を色濃く出しているところが好感を持てる。

 韓国観光公社の尹恵驍ウんは、日本語サイトの登場については「おそらく2、3年前ごろから」で、中国語サイトにいたってはほとんどできていない状況だと話す。

 昨年11月13日に行われた授与式後には、テレビ局や各種新聞社に報道されるなど、観光サイトへの関心はさらに高まってきているという。

 韓国観光公社では、今年11月のコンテストに向け、地方自治体が英語、日本語、中国語のサイトへ力を集中するとともに、さまざまな改善を重ね、観光サイトの充実化を図るだろうと期待を寄せている。

(2002.02.27 民団新聞)



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