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韓国、南北対話再開を優先へ

北韓の対米対話拒否睨む



 【ソウル】韓米両国政府は、韓米首脳会談(今月20日)でよびかけた米・北韓対話再開を北韓が拒否したのをうけ、北韓を対話のテーブルに引き出すため韓米協調体制を強化する一方、米・北韓関係は当分間冷却期が必要とみて、まず南北対話の再開に力を入れることにした。

 韓国政府は、金剛山で開かれる民間の「新年を祝う南北共同行事(26〜28日)」を見守った後、北韓に対する肥料・食糧支援などを媒介に、北韓を南北対話のテーブルに座らせる方策を積極的に模索することにした。

 また、北韓が外貨稼ぎのために「アリラン祭典」(4月29日〜6月29日)と金剛山観光を連携させる案を積極的に提案してくれば、協議に応じることにしているという。

 一方、パウエル米国務長官は23日の記者会見で「米国は北韓に対して、重ねて交渉に応じるよう促していく方針であり、ニューヨークで、彼らに対話の扉が開かれていることを知らせる」と述べた。米国務省報道官も同日、米国が無条件で対話に応じるとの提案には変わりないと強調した。

 北韓は22日にブッシュ大統領の日中韓歴訪に関する外交部スポークスマン談話を発表し、ブッシュ大統領が北韓の体制や金正日国防委員長を中傷・冒涜したとして強く反発、「わが国の制度を認めようとせず、侵攻の口実を探すだけに提唱している対話は必要ない」と米国との対話を拒否した。

 さらに24日には「ブッシュ大統領の訪問を契機に、南朝鮮当局は非常警戒令をだし、数多くの警察と軍隊を非常事態下に置くことで、殺伐とした雰囲気を作り出した」として、韓米首脳会談以後初めて韓国当局を非難した。

 崔成泓外交通商部長官は23日、野党ハンナラ党の李会昌総裁を訪問、韓米首脳会談の結果を説明し、「南北対話再開への努力を強化するとともに、北韓に対し対話を通じて解決するよう促していく」と述べた。

 政府は遅くても来月中に、昨年11月の第6回南北長官(閣僚)級会談以来中断されている南北当局対話や、昨年2月の第3回南北離散家族訪問団交換以来中断されている離散家族再会を再開させたいとしている。政府はこれらの実現に向けて、直接・間接的なチャンネルを通じて北韓に韓米首脳会談の結果を説明したいとしている。

(2002.02.27 民団新聞)



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