民団新聞 MINDAN
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李秀賢さんの勇気偲ぶ

追悼歌が完成



「君は天の列車に乗って」の歌詞
を収めた額をもつ下村さん

滋賀の音楽家下村さん作曲

 【滋賀】東京のJR新大久保駅で昨年1月26日、線路に落ちた男性を助けようとして亡くなった留学生・李秀賢さん(当時26歳)を偲ぶ韓日合作の追悼歌がこのほど完成した。

 作詞は釜山にある東明情報大の趙東淑教授で、滋賀県高月町在住のアマチュア音楽家・下村正勝さん(59)が日本語に翻訳された詞を補作し曲を付けた。

 タイトルは「君は天の列車に乗って」。詞には「異国のひとを救けるために神様を信じて託した身体(からだ)」「野辺に咲く白い花が散るようにはかなく旅立ったあなた」と事故を思い起こしながら李さんの勇気ある行為を偲んでいる。

 高月町では9年前から韓日青少年交流が活発で、下村さんも青少年を引率して訪韓し、韓国人生徒をホームステイさせるなど積極的に交流を深めてきた。交流の中で知り合った李英?さん(前中学校長)を通じて昨年春、作詞・作曲した歌「あなたを忘れない」という曲を故李さんの両親に送ったところ、釜山で開かれた追悼音楽会に招かれ、その歌が絶賛を浴びた。音楽会に出席していた趙教授も感動し、改めて韓日合作追悼歌の依頼を受けたという。

 曲は5分37秒。韓国語では釜山音楽大の趙英秀教授(バリトン)が歌い、日本語は歌手のキム・ヨンジャさんに依頼しているという。(今年夏に発売予定)

 下村さんは「売り上げがあれば韓日青少年交流のために使いたい」と、これからも韓日の架け橋役を担いたいとしている。

(2002.03.13 民団新聞)



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