民団新聞 MINDAN
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同胞奨学生を募集

朝鮮奨学会・在日韓国奨学会



高校から大学・院まで対応

 日本の高校、大学に学ぶ在日同胞生徒の学業を支援する奨学制度の募集が財団法人朝鮮奨学会などで相次いで開始される。

 昨年、創立100周年を迎えた財団法人朝鮮奨学会(高桂煥、李達国両代表理事)は在日同胞社会で最大規模の奨学会。四月から奨学生募集を開始する。

 高校奨学生は4月1日から4月30日まで、昨年並みの1100人(新規、継続)を募集する。支給額は月額1万円。大学・大学院生は4月10日から5月10日まで(継続申請の場合は4月30日まで)受け付ける。短大・学部生は月額2万5000円(650人)、修士課程が月額4万円、博士課程が月額5万円(修士・博士合わせて100人)となっている。

 同奨学会は、在日同胞の総意を結集する意味から民団、朝鮮総連、日本人学識経験者の3者で理事会を構成、奨学金を支給してきた。歴史、規模ともに在日同胞社会最大の奨学財団で、2000年度までに延べ約5万人に総額90億円の奨学金を支給している。

 大学院奨学生が研鑚蓄積した研究の成果を発表する学術研究発表会、高校奨学生たちによるウリ文化祭など同胞青年の民族的な生き方を支援する多彩な活動も数多く実施している。

 在日同胞学生の教育レベルを向上しようという趣旨から奨学金の返済義務がない給与奨学金制度をとっている。

 一方、近畿の2府4県に在学する同胞大学生を対象に奨学事業を展開している在日韓国奨学会(徐龍達理事長)は昨年並みの約15人を募集している。締め切りは5月2日。奨学金は年間36万円となっている。

 奨学金は、成績優秀でありながら学資の支弁が困難な同胞大学生(短大・大学院および留学生を除く)への支援が目的であることから、返済の義務はない。ただし、卒業後は毎年1万円を同会に賛助が必要。

 また、次代の在日同胞社会を担う人材を育成する意味から、本名を常用または奨学生決定後本名を使用する意思がある者に限る。

 詳細は各事務局へ。

 ▼朝鮮奨学会=東京都新宿区西新宿1-8-1新宿ビル。03(3343)5757。

 ▼在日韓国奨学会=大阪市北区中崎2-4-2大阪韓国人会館3階。06(6372)2311。


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支部でも奨学制度 民団東京・渋谷支部、韓国人育英会
管内の団員子弟を対象に今年からスタート

 民団東京・渋谷支部(鄭時東支団長)内に構成されている渋谷韓国人育英会(李永燦会長)は今年から、管内の団員子弟に奨学金を支給する育英活動を開始することになり、奨学生を募集している。支部単位で育英事業に乗り出すのは極めて珍しく、管内でも話題を呼んでいる。

 募集奨学生は高校生1人(月額1万円)と大学生3人(月額2万円)。渋谷支部の団員およびその子弟で永住権を持ち、日本高校、大学(短大、大学院、留学生除く)および民族学校に入学・在籍し、学費支弁が困難な者が対象となっている。

 同支部は、団費納入が200世帯と、民団東京本部管内で最も小さな支部。育英会は、同支部管内に設置されていた韓国人教育委員会の趣旨を引き継ぎ、昨年6月に発足した。管内の在日同胞子弟の人材育成を目指して教育委員会が実施していた義務教育入学の小学校1年時と高校、大学入学時の祝賀金(3万円)も引き継いで支給してきた。

 奨学金の支給を開始したのは、国際社会に貢献できる人材育成と同時に、将来の民団組織を担う在日同胞の人材を育成する目的も含まれている。

 応募期間は4月1日から22日まで。問い合わせは渋谷韓国人育英会(電話03・3461・5382)へ。

(2002.03.13 民団新聞)



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