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韓国への配慮にじむ


来年度、高校歴史教科書



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一方で復古色認定も

 日本文部科学省は9日、03年度から使用される高等学校1年生教科用図書36科目の検定結果を発表した。歴史では世界史A・B13点、日本史A・B6点の計19点の申請があり、いずれも合格した。このうち、中学校用教科書で昨年、韓国政府から記述の再修正要求がありながら「学説状況に照らして明白な誤りとはいえない」などと拒否していた問題で今回は一転、検定意見がつくなど、一部で韓国への配慮がうかがえる結果となった。

 主なものは、韓国政府が「植民地時代の呼称だ」と指摘してきた「李氏朝鮮」が「朝鮮」「李王朝」に、「任那日本府」の存在を示唆した「倭(日本)は加羅根拠地として」とする記述についても「当時の朝鮮半島と日本の関係についての学説状況に照らして、誤解するおそれのある表現」と削除させられた。


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韓国が「憂慮」表明

 一方、独島を日本の領土と主張、88項目にのぼる修正を加えてもまだ復古色はそのまま残した「最新日本史」の改訂版(明成社版高校日本史B教科書)も合格。韓国政府が9日、秋圭昊外交通商部アジア太平洋局長名義で「憂慮」の声明を発表した。


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明成社版日本史B

 「子どもと教科書全国ネット21」は9日、明成社版・高校日本史B教科書について「侵略戦争を正当化するため、中国・韓国を敵視する、アジアの国々・人々と仲良くできない子どもたちを育てる教科書」と批判する声明を発表した。

(2002.04.17 民団新聞)



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