韓国では古くからチャジャン麺やチャンポン麺がポピュラーな中華食として親しまれている。
華僑が世界各国でネットワークを広げながら、営々と生きているのは有名な話だ。日本にも横浜や神戸、長崎など、いわゆる中華街が存在し、観光名所にもなっている。このような中華街は日本だけでなく欧米にも数多く存在する。
しかし、先進諸国の中で韓国だけは中華街が存在しない。というより70年代に消されたと言った方が正確だろう。
その理由のひとつとして、民族最大の悲劇といわれる6・25韓国動乱時、中国が北韓を大きく支援した国だからと言う説もある。排他性が強かった韓国では、ソウル、仁川などに存在していた中華街は、いわゆる都市計画を理由に立ち退きを強いられた。
世界最大のイベント、2002年FIFAワールドカップまで1カ月あまり。中国がアジア代表として悲願の初出場を果たした。予選ラウンドの試合会場はすべて韓国だ。こんな事もあり、今、中国では韓国観光ブームだ。
そんな中、華僑2世たちが立ち上がり、仁川市に中華街を復活させようとしている。
韓中国交回復から10年。韓国内での「内なる国際化」が具現化し、真の韓中新時代がワールドカップを契機にやってきそうだ。
在韓華僑たちにエールを送りたい。
(J)
(2002.04.24 民団新聞)
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