民団新聞 MINDAN
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童心に返り昔話に花

民団枚岡の街角デイハウス



楽しく1日を過ごすハルモニたち

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民団の「街角デイハウス・コヒャン」が満1年
口コミで訪問者広がる「気がねなくウリマル」が人気

 【大阪】お年寄りの憩いの場として役立ててほしい、と昨年4月にスタートした民団大阪・枚岡支部(郭相渕団長)の「街角デイハウス・コヒャン」が満1年を迎えた。当初手探り状態で始まったデイサービスも徐々に口込みで広がり、気がねなくウリマルが話せる場として、今ではすっかり地域に定着し、同胞や日本人のお年寄りの元気の源となっている。

 同支部1階の事務所を2階に移動して1階を改装、比較的元気に歩いて来訪できる65歳以上のお年寄りを対象に、毎週月・水・金曜日の午前10時から実施している。訪れるお年寄りたちは、婦人会同支部(金静子会長)のオモニたちが作る韓国料理に舌鼓みを打ちながら、韓国ビデオの上映や札遊び、お互いの近況報告など話が尽きることがない。

 10日のデイサービスには、友人と連れだって足どりも軽やかなハルモニや日本人のお年寄りも交え、1世のハルモニ15人が集まり、童心にかえって昔話に花が咲いた。

 料理を担当している婦人会の申一順副会長は「固いものはダメ。魚料理を多く野菜を中心にしたメニューを考えている。おいしそうに食べている1世たちの顔を見ているとうれしい」と献立に頭を痛めながらもやりがいがあると語る。

 1年間休まず通っているという玄采任ハルモニ(86)は、腰の痛みを押さえながら「みんなの顔を見ると痛さも吹っ飛ぶ。ここに来ると気持ちがパッと明るくなる」と無邪気に笑った。また「この地域で唯一くつろげる場」と話す日本人の林富枝さん(69)も、ハルモニたちとの会話を楽しみに毎週参加しているという。

 同支部事務員・朴暎子さんによると、当初このサービスを役所福祉課に申請したところ、お年寄りのケアサービスは地域での枠数が決まっているために許可がおりず、半ば諦めていたという。しかし、昨年2月になって枠が1つあいたことから、急きょスタートする運びとなった。

 ハルモニたちの喜ぶ顔を横目に郭団長は「若い人たちの支部離れや帰化が進む中、せめてお年寄りたちに楽しい時間を過ごしてもらえたら、と思いスタートした。マウム(心)でもって接している」と話し、ハルモニたちから元気をもらっているという。今後も出来る限り一緒に参加し継続させていきたいとしている。

(2002.04.24 民団新聞)



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