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北送事業の欺まん性訴える

金幸一裁判で原告



 北送事業に主体的に関わってきた総連の責任を問い、損害賠償を求めている元在日同胞、金幸一さん=ソウル市在住=を原告とする裁判の第5回口頭弁論が19日、東京地裁民事43部で開かれた。この日は約1時間半にわたって原告、金さんに対する本人尋問を行った。

 主尋問で原告側代理人の藤森克美弁護士は、金さんが61年、「金日成大学に行ける」との総連側の勧誘を信じて「帰国」したのにもかかわらず、実際は工場勤務に就かされた経緯を立証することに力点を置いた。

 金さんは主尋問の最後に北韓から命からがら脱出した理由を尋ねられると、「日本から帰国する人を止めるため。1日も早く(総連に)だまされたことを教えてやらねばと、ずっと考えていた。1人のために裁判をしたのではない」と涙ながらに述べた。

 次回6月7日の裁判で結審する見込み。

(2002.05.01 民団新聞)



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