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20カ国参加し江原道で世界洞窟博

幻想的世界紹介



世界的にも貴重な観音窟

映像や模型など各所で趣向凝らした演出
「三陟世界洞窟博覧会」7月10日から8月10日まで

 有名な洞窟が存在する米国やヨーロッパ、オーストラリア、日本など各国の都市や洞窟関連団体が参加し、多様な洞窟を映像や写真、模型の展示などで紹介する世界初の「2002三陟世界洞窟博覧会」が7月10日から8月10日まで、韓国・江原道の三陟市竹西楼の五十川一帯および施設会場で行われる。

 同博覧会は、東洋最大の石灰岩洞窟地帯で数多くの天然洞窟がある三陟市を会場に、国際洞窟都市間の文化交流を図る目的で企画された。

 韓国での洞窟観光は、海外旅行者の間でも人気が高く、中でも97年にオープンした「大耳洞窟」には、東洋最大の鍾乳洞といわれる「幻仙窟」があり、総延長6・2キロ(推定)のうち、1・6キロが開放され多くの観光客が訪れているという。

 同市は観音窟、チョダン窟といった世界的にも貴重な鍾乳洞があることで知られる。

 博覧会には、韓国内の天然洞窟を管理保存するため、国内で洞窟を保有する8つの市や郡で構成する韓国洞窟連合をはじめ、インドのアジャンタ洞窟、オーストラリアのジェノラン洞窟、日本の秋吉台など海外20カ国30カ所の有名な洞窟都市や関連団体が参加申請をしている。

 韓国国内からは江原道や済州道など8都市24関連団体の参加を予定している。


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洞窟探査を体験

 博覧会では「一番深い秘密・洞窟」を主題に、洞窟体験とともに、展示、公演、フェスティバルなどさまざまなイベントが楽しめる。

 主会場に設置される「洞窟神秘館」は、1階から4階までの展示館で構成。1、2階では洞窟の生成過程と洞窟の種類、棲息する洞窟生物を立体映像で演出するなどの工夫もされている。洞窟の美しい姿を宮殿のように演出した特別展示館もある。

 「洞窟探検館」では、全世界の7種類の洞窟である石灰洞窟、火山洞窟、氷洞窟、海食洞窟、砂岩洞窟、石膏洞窟、塩洞窟の様子を再現、洞窟探査装備を利用し、洞窟の実体験が味わえる。

 「世界洞窟展示館」は、世界各国から参加する洞窟都市の団体が保有している洞窟の姿を再現して展示する。

 「新千年洞窟館」では、韓国の洞窟に関する全ての事柄と観光、文化などについて企画・展示を行う。

 「文化レジャー館」では化石や宝石などを展示する予定、またゲームも楽しめる。


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関連企画も多く

 施設会場となる「幻仙窟」では期間中、夜の9時まで延長して開放され、自然洞窟の神秘が堪能できるほか、洞窟音楽会とロシアの児童公演など、各種公演が開かれる予定。

 「新千年海岸遊園地」内の希望の塔やビーチ彫刻公園は、最近、国内外の観覧客から人気を得ており、韓国内の有名観光地になるスポットとして注目されている。

 「黄永祚記念公園」は世界マラソンの歴史とマラソンが体験でき、バルセロナ五輪の金メダリスト黄選手の記念館などが観覧できる。8月4日には全国ビーチマラソン大会が開催される。

 このほか、前夜祭、開幕式、閉幕式をはじめ、マルチメディア・パフォーマンスショーやウォータースクリーンショー、世界操り人形劇祝祭、世界踊り祝祭など、多彩なイベントを予定している。

 平日9時から21時、週末9時から22時。入場料大人1万2000ウォン、前売り1万ウォンほか。外国人観光客は10人以上で入場料が団体割引、前売りは20%割引きされる。日本での問い合わせは、韓国観光公社(03-3580-3941)。


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金日東市長らが観光説明会

 来る7月10日から8月10日にかけて韓国・江原道の三陟市で開幕する「2002三陟世界洞窟博覧会」をPRするため、金日東市長(同博覧会組織委員長)ら一行5人が4月16日に東京で観光説明会を開いた。

 一番深い秘密・洞窟をテーマにした同博覧会には国内8都市24関連団体をはじめ、海外20カ国30の洞窟関連団体の参加を予定している。日本からは黒部市、赤平市、福岡県苅田町の洞窟が比較展示される。

 東洋最大の幻仙窟を誇る大耳里地帯は、太白山脈沿いに位置し、約5億3千万年前の中期カンブリア紀に該当する。韓国の天然記念物第178号に指定され、その規模と神秘さは、別名韓国のグランドキャニオンと呼ばれているという。

 金市長は「水と時間が作り出した神秘の世界を家族連れで楽しんでほしい」と話している。

 問い合わせ先は、三陟市・同博覧会組織委員会 033(570)3738。

(2002.05.15 民団新聞)



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