日本人教員ら
【埼玉】地方に埋もれた韓日関係史を市民の視点から掘り起こした『埼玉と朝鮮』(92年、同編集委員会)が、10年ぶりに『埼玉とコリア』として改訂出版された。新版では「隣人としての在日韓国・朝鮮人」のパートが新たに加わり、見開きの韓日対訳版となった。
韓日対訳版としたのは市民レベルでの韓日相互理解を深めるため。韓国国内での普及を前提に、ソウル市内在住の「ソウル市日本語クラブ」の面々が翻訳作業にあたった。韓国国内での販売で得られた販売益は全額、慶尚南道巨済島にある知的障碍者施設「愛光園」(金任順園長)に寄付される。
『埼玉とコリア』は川口市に住む在日韓国人家庭「安さん一家の歴史」と、「歴史にみる埼玉とコリア」の2章立て。全体は「日本と韓国全体の通史と重なる」(編集委員会)構成だ。編集委員の1人、江藤善章さん(大宮市立大宮北高校教員)は「この本はもともと社会科の副教材としてつくった。過去の歴史と現実を理解しあい、市民レベルの友好を深めるための材料としてほしい」と話している。
22日には埼玉県労働会館で出版記念会が予定されている。
問い合わせは電話048(686)7957(江藤教諭)。
(2002.06.19 民団新聞)
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