日本の各地民団でも大声援
延長後半、終了間際のゴールデンゴールで韓国逆転勝利が決まった瞬間、韓国中央会館8階ホールが揺れた―。涙を流しながら勝利を祝う「テーハンミングッ」「アリラン」コールが延々と続いた。このほか、愛知や三重などでも民団会館で応援が行われた。
決勝トーナメント進出の余韻も醒めやらぬ中、8強進出をかけた韓国―イタリア戦の応援のために集まった在日同胞や本国商社マン、留学生、日本市民は約150人。大型スクリーンと大型テレビを前に「テーハンミングッ(大韓民国)」「ハング(韓国)」の声援を送った。
イタリアに先制されるも、プク(太鼓)やケンガリ(鐘)を使った大応援が続いた。後半終了間際に同点ゴールが決まるや、一斉に立ち上がって喜びの声をあげた。延長戦の後半、逆転のゴールがネットを揺らすと、ウォーという地鳴りのような音と共に会館が揺れんばかりの絶叫が響いた。
試合終了後も、アリラン、テハンミングの大合唱が続く中、22日の4強進出をかけたスペイン戦への勝利を願っていた。
在日同胞3世の妹、金正子さんと一緒に品川から駆けつけた金仁淑さんは「嬉しい。でも日本が勝っていたらもっと嬉しかったのに」と喜びを表した。金貞玉さんも「66年にアジアで初めて北朝鮮がベスト8に入った。今度はベスト4を目指して頑張ってほしい」と、また全永美さんも「今度はベスト4なので、また応援したい」と早くも4強入りに期待をかけた。
偶然、電車の中で韓国応援に向かう人に誘われて訪れた中島由恵さんは日本選手のユニホーム姿。「韓国に勝ってもらいたくて応援に来ました。次も頑張って欲しい」と周囲の同胞を喜ばせた。また新井悟さんは「アジアの一員がベスト8に残れて嬉しい」と大きな声で喜びを語った。
青年会東京・品川支部会長の玄篤史さんは「思えば、北韓が66年に記録したベスト8入りもイタリアを撃破してのもの。今回、36年前の奇跡を再現してくれたのがなによりもうれしい。ここまできたら決勝まで進んでほしい。これからお祝い。明日は会社を休む」と祝勝会優先の声。
久城雅文さんも「日本は負けたけど共催国として韓国にだけは頑張ってほしかった。イタリア相手にいい試合をしていたので、絶対にチャンスはあると信じていた。昼間口惜しい思いをした日本人もみな喜んでいるでしょう。これからも韓国と日本ひとつになって応援していきたい」と韓国の勝利を喜んだ。
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体が燃えた 金昌植・民団大阪府本部団長
奇跡ですよ。後半、残り5分を切ったときは″ああもう負けた″とショックだったから、1点入れたときは体が燃えた。優勝候補の一角、イタリアを破ったんだから、もう無上の喜び。こうなったら優勝してほしい。勝ち続けていくことを祈っています。
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国民一丸の勝利 金三中・新潟県本部団長
本当に感動した。サポーターも選手たちもたいしたもの。国民も一丸になって勝ったようなものだ。次はベスト4だが、皆のパワーを集結して、ぶつかっていくしかない。同胞もパワーを集結して、今抱えている課題を解決してほしい。1つになるとこういうことになるという見本を示してくれた。
(2002.06.19 民団新聞)
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