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在日へのメッセージ

藤原史朗(全朝教「全外教」代表)



「全外教」に向けての研究大会

 23年目の全国在日朝鮮人(外国人)教育研究協議会教育研究集会三重大会が、8月23日から25日の3日間にわたり、三重大学を会場に開催される。

 三重での開催は今回が初めてであるが、大会は「全朝教」(全外教)の新たな出発になることを期待されている。

 「全朝教」(全外教)は、日本の学校の中で、在日コリアン児童生徒が「本名を呼び名乗る」ことを第一に、朝鮮と日本の関係に対する正しい歴史認識を全ての児童生徒らに育み、在日コリアンの子どもたちの進路の保障に取り組むことを、全国的に進めるところから出発した。

 これらの実践を基に、90年代から新渡日、いわゆるニューカマーの子どもたちの就学と進路の問題を含めて取り組むようになった。人口比率では在日コリアンが、在日外国人全体の5割に及ばなくなっている。

 在日コリアンと対比してみると、まず歴史的経緯が異なる。多言語である。在日コリアンへの取り組みのように日本語媒介にたよっては進まない。各校に通訳可能な専属講師が常勤しない。法的身分(一様ではない)と生活は不安定。相互支援の団体は未発達、未形成。民族的アイデンティティの育成は容易ではない。

 新渡日を労働力としてのみ受け入れてきた日本社会の無責任さが、また再びの道を彼らに歩ませている。

 「全朝教」(全外教)は、本年10月から全国在日外国人教育研究協議会「全外教」に名称変更し、再出発する。すでに本年5月の総会で決定した。「全外教」は荷重な道を新たに歩まねばならない。

(2002.07.31 民団新聞)



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