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南北直行便が試験飛行

宣徳〜襄陽間・北韓軽水炉建設のため



 【ソウル】韓国の襄陽国際空港(江原道)と北韓の宣徳空港(咸鏡南道咸興)を結ぶ初の直航空路の開設に向けたテスト飛行が20日に行われた。東海側の南北直行路開設は韓半島エネルギー開発機構(KEDO)と北韓との合意によるもの。当初13日の予定だったが、「6・29西海交戦」による南北関係の悪化を受け、延期されていた。

 初飛行機は北韓の高麗航空機(70人乗りのTU134)で、同日午前に乗務員14人を乗せて平壌・順安空港を出発し、宣徳空港を経由した後、東海の公海を迂回する950`の航空路を通り同日午後1時10分頃に襄陽空港に到着した(別掲写真)。地上施設や滑走路などを点検した後、同2時すぎに韓国電力などKEDO関係者8人を乗せて宣徳空港に向かった。

 KEDOと北韓は、北韓琴湖地区(咸鏡南道新浦市)で8月初めに開始する軽水炉の基礎部分へのコンクリート注入工事でさらに多くの人員が必要になると予想し、人員移動の容易化のため、96年に締結した通行議定書に基づき、襄陽―宣徳区間の直航空路の計画を進めてきた。

 韓国電力が高麗航空とチャーター機利用契約を結び、さる5月19日には高麗航空関係者6人を含む視察団10人が訪韓、襄陽空港と悪天候時の代替空港となる金海空港を視察している。

 当面は不定期のチャーター便となる見込みだが、KEDOは今後必要に応じてTU134のほかに136人乗りのTU154機、貨物機のIL76(43d積載可能)などをチャーターして使用する計画。

 北韓内の軽水炉工事に携わる韓国人要員(現在約700人)の輸送は、これまで主に束草港と北韓陽化港(新浦市)を週1回運航の船便を利用していた。

(2002.07.31 民団新聞)



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