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石川「TOYP」大賞に在日3世

知的障害者に水泳指導で奉仕



水泳指導にあたる金美佳さん

スポーツ福祉分野で受賞
金美佳さん

 【石川】夢とロマンに燃える活動によって社会に大きく貢献した若者に与えられる石川TOYP(傑出した若者たち)大賞に、スポーツ福祉の分野で活動している在日同胞3世の金美佳さん(36)が選ばれた。

 TOYP大賞は社団法人・日本青年会議所石川ブロック協議会が実施している賞で、経済、学術、芸術、スポーツ、地域交流などあらゆる分野で素晴らしい考え方を持って実践を積み、地域的、社会的に貢献している若者を顕彰し、支援する制度。

 金さんは競泳選手としての経験を生かし、知的障害を持つ人にスポーツを楽しんでもらおうと活動している国際的スポーツ組織、スペシャルオリンピックス(SO)にボランティアコーチとして携わってきた活動が評価され、今年度受賞者5人の内の1人として選ばれた。

 水泳を通して何ができるかと考えて、SOに飛び込んでみたら、すごく楽しく、やりがいがあったという金さんは「(SOで活動する)みなさんで頂いた賞だと思ってます」と語った。

 金さんは、民間のスイミングクラブで知的障害児の指導に関わるなかで、周囲の障害児への冷たい態度や理不尽な差別に疑問を抱き、96年からSOの活動に参加した。SOは、知的発達障害のある人々(アスリート)の自立と社会参加を目指し、日常的なスポーツプログラムと、その成果の発表の場である競技会を提供する国際的なスポーツ組織。99年には第10回夏季世界大会の日本選手団水泳コーチとして参加したこともある。

 SOは全くのボランティア組織のため、金さんも会社勤務と両立させながら活動している。現在はSO日本・石川でスポーツプログラム副委員長および水泳プログラムヘッドコーチをつとめ、SO日本のローカルトレーナーとしてボランティアコーチの指導、育成に尽力している。

(2002.08.21 民団新聞)



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