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漫画「はだしのゲン」の韓国語版発刊



◆大阪の在日同胞が7年かけ完成

 【大阪】戦争の愚かさや核兵器の非人間性を鋭く描いた漫画として有名な「はだしのゲン」(作者・中沢啓治)全10巻を東大阪市在住の在日同胞・金松伊さん(55・近畿大非常勤講師)が韓国人留学生2人の協力を得ながら、7年がかりで韓国語に翻訳、このほど完成した。

 金さんと「ゲン」との出会いは約20年前、息子にすすめられて読みだしたのがきっかけ。その中でアジア人への差別や戦争の無謀さを痛感し、数カ国語の翻訳本が出版されながらも、韓国語版がなかったことから、作者に直接承諾を得て、95年から翻訳を始めた。

 2000年春、出版社探しに単身訪韓。出版社から当初4巻のみの出版と言われたが、作者の思いを伝えるため全巻出版を、という熱い訴えが実を結んだ。「戦争がいかに人間の人生を狂わせるのか、その悲惨さを韓国の人にも知ってもらいたい」と話す。購入は日本でも可能。1巻1500円(送料込み)。問い合わせは、金さん宅(電話/FAX06・6736・3847)へ。

(2002.08.28 民団新聞)



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