【神奈川】住宅難に悩む留学生のためにと、比較的安い賃料で川崎市内の2階建て自宅を提供している在日同胞2世がいる。今年で10年が経過した。
この在日2世は崔一惠さん(61)。10年前に母親を亡くして独り暮らしになったことで「広い家に1人では淋しいから」と、韓国出身の女子留学生4人を2階の3室に迎え入れて一緒に暮らしたのがきっかけ。
当時は賃料2万円で光熱費は5千円だった。家の中は華やいだ雰囲気に変わり、崔さんも母親を亡くした寂しさを一時まぎらわすことができたという。
共同生活の楽しさを実感した崔さんは、やがて韓国人以外にも中国人や台湾出身者も受け入れるようになった。崔さんは「これまで一緒に暮らすことで、表現できない楽しさを味わうことができた。やはりやめられなかった」と話している。
この4月からは自宅を全面的に改装、20人まで受け入れられる「留学生の館」として再出発したばかり。留学生もアジアに限らず、全世界に広げた。10月には帰国する留学生もあり、新たな入居希望者を募っているという。
「留学生の館」は新丸子駅下車、徒歩7分。連絡先は電話044(722)5742、オーナーの崔さんまで。
(2002.09.11 民団新聞)
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