民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
語り継ぐ川崎在住1世の生活史

支援団体が手づくり展示会



「総合学習」の一環として
会場を訪れた宮前小学校の児童。
「写真展」に見入る。

聞き取り証言と当時の資料などで
どぶろくかめやパルメンイも

川崎駅前

 【神奈川】川崎市南部在住の在日同胞1世の生活史を当時の貴重な写真と聞き書き、手作りの年表などで再構成した「かわさきのハルモニ、ハラボヂ展」(同実行委員会主催)が13日まで1週間にわたって川崎駅前のタワー・リバークビルで行われた。

 ハルモニ・ハラボジ85人の表情をとらえた「写真展」と「生活のあゆみ展」の2本立て。

 展示写真はモノクロ130点。元小学校教員の菊池和子さんが社会福祉法人青丘社が主宰する「トラジの会」で一緒にボランティア活動に携わりながら2年5カ月にわたって撮影した。

 「生活のあゆみ展」では、「玄界灘を渡って」「食べるにはいろんなことをやったよ」「人権の歩み―在日2世の立ち上がり」「子や孫らが生きるこの地で」の4つのコーナーで構成、在日1世の渡日史を浮き彫りにした。ハルモニが日常生活で実際に使用したどぶろくかめやお釜、パルメンイ(洗濯棒)など当時の貴重な生活用品も展示した。

 「総合学習」の一環として宮前小学校から9日、見学に訪れた6年生の女子児童(12)は「韓国の人が強制的に日本に来られたなんてことは初めて知りました。すごくかわいそうだと思いましたが、それでもがんばっていらしているのだとわかってすごいと思いました」というメッセージを残した。

 また、ある年輩の女性(84)は「『在日』の人たちの生活を初めて知った。感動で涙が出た。多くの日本人に見てもらうために全国を巡回してほしい」と語っていた。

(2002.10.16 民団新聞)



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