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「民団は政府の重要機関」
金大中大統領が明言


青瓦台に金大中大統領を訪れ歓談する民団中央本部の代表

 四月二十九日、訪問団一行は金大中大統領を表敬訪問した。第十五代大統領に就 任した金大統領とは初の公式面談となる席上で、大統領は外貨支援などの民団の活動を高く評価した上で民団との関係を次のように率直に述べた。

 「過去、私と民団とは友好的な関係とは言えなかった。しかし、そのことに私は一切こだわらない。民団のみなさんは子どもたちに誇ることのできる活動に努めながら、若い世代を自尊心が持てるように育成し、本国にたくさん寄越してほしい。私や与党を支持しろとは言わない。ひとえに大韓民国と国民を愛してほしい。民団への支援について私は必要なことをする。私は民団を政府の重要な機関と見ている」。

 さらに金大統領は、五百五十万人もの海外同胞について言及。「米国や日本、ロシア、中国などに住む同胞に対して、同胞意識を持つのは韓国だけだ。これまでの政府は海外同胞の力を十分に活用してこなかったが、新政権はこれら同胞と共に生きていく考えだ」と明らかにした。

 また、民主主義の確立と市場経済の導入に新生韓国の活路を求める金大統領は、IMF体制下の今年は失業、物価高、倒産が拡大する年との見通しを示した上で、輸出拡大と外国資本の導入を進める方途として、在日同胞をはじめとした海外同胞の本国投資を強く促した。

 韓国の社会現象になっている労働争議については、「政府は労働運動の自由は認めるが、経営にまで干渉するような運動は断固として許さない」と強い姿勢で臨むことを言明した。(98.5.15)



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