民団新聞 MINDAN
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オモニのへそくり
本国支援に役立てて

在日と本国の女性団体が汎国民運動へ

総額4兆ウォン規模で預金


 母国の経済支援にオモニたちも率先して立ち上がろう―。民団中央本部の権炳佑副団長らは、韓国の女性団体に呼びかけ、総額四兆ウオン規模の預金運動を展開することにした。来る二十一日には、ソウルの新韓銀行本店で「汎国民運動」を正式にスタートさせる運びだ。

 運動のきっかけは去る二月二十八日のこと。訪韓していた権副団長が、テレビ放送を通じて経済難の実態を目の当たりにしたことに端を発した。

 画面では大学に合格しながらも入学金が払えず辞退する学生の姿や失業者の増加を報じていた。

 早速韓国国内の友人に連絡をした。「なぜ婦人たちは何もしないのか」と問いかけたところ、「何をしていいのかわからない」という答が返ってきた。とっさに頭に浮かんだのは、千人が千ウオンずつ預金する方法だった

 「これなら誰でも参加できる」。在日韓国婦人会時代に、オモニたちがこつこつと集めてソウル五輪を支援した「一日十円募金」の実績もある。

 四千五百万人の会員を抱える韓国の千三百余の女性団体とタイアップし、セマウル運動のような国民運動にすればどうか。話はどんどん広がった。少なくとも四千万人が通帳を持ち、一万ウオンを貯めても四兆ウオンになるという計算だ。

 知り合いの学校校長は趣旨に賛同し、一日で五千八百万ウオンを集めた。権副団長の地元の兵庫県内の日本の団体も五千万ウオンを託しているという。

 この国民運動を成功させるために、「全国八道を訪ね歩いて、女性団体に訴える」と権副団長。すでに釜山と大邱に二度ずつ訪問している。また、財務担当の国会議員に働きかけ、弘報スポットを流す計画もある。

 「オモニたちのタンス預金を全部吐き出させる。もちろん男性の預金もOK」と意気込む権副団長は、同運動の名誉会長。会長には「主婦の教室」の李ユンジャ会長が就任する。民団中央本部の辛容祥団長をはじめ、国内外の同胞が顧問となり、成功へ向けて大同団結を図る構えだ。(98.5.15)



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