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大阪市一般職「行政区分」

在日同胞が初の合格



 【大阪】大阪市の来年度採用一般事務職「行政区分」に在日韓国人の大学四年生、孫美穂子さん(24)=京都市内在住=が合格した。大阪市では、専門性が高い事務職「国際」で昨年度、初めての合格者を出したが、一般事務職「行政区分」では初めてとなる。

 大阪市によれば今年、大卒の一般職「行政区分」を受験したのは千五百七十五人。合格者六十一人のうち外国籍者で試験をパスしたのは孫さんだけだった。孫さんは十月一日、採用候補者名簿に搭載される見込み。国が採用に難色を示していた政令指定都市の政策判断にからむ事務職で外国人の合格者が出たのは昨年の川崎市、神奈川県に続いて三例目。


◆民団・青年会のセミナーに参加

 孫さんは民団兵庫県本部と青年会大阪府本部がそれぞれ開いている「在日韓国人学生・青年のための公務員セミナー」を掛け持ちで受講していた。両主催者側はセミナーの成果に喜びもひとしお。

 民団兵庫県本部の金孝国際部長は「来年以降も継続してこのセミナーを開講していきたい。また、兵庫県での地方公務員国籍条項撤廃に向けても働き掛けを強めていきたい」と意欲的。また、青年会大阪府本部の金昌敏会長も、「本当にうれしい。多くの仲間と頑張ってきた成果だと思います」と述べた。


◆市民の一員として頑張る

孫美穂子さんの話

 「今回、大阪市職員採用試験に合格できたことを、本当にうれしく思います。これからは大阪市職員として市民のために、与えられた仕事を精いっぱいやり遂げたいと思います。そのなかで、他の市職員の方々と同じように行政の一員として市民、また、あらゆる国籍の市民の方々との懸け橋となれるように頑張っていきたいと考えております」

(1998.9.2 民団新聞)



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