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国際理解教育にと韓国劇

荒川区立・ひぐらし小学校
在日同胞保護者が全面協力



 「韓国のことをもっともっと知りたい」。子どもたちの自発的な学習意欲の高まりは十三日、学芸会で韓国語劇「フンブとノルブ」を発表することで見事に花開いた=写真=。

 東京・荒川区立ひぐらし小学校(二百八十二人、熊谷弘章校長)には全校で五十人の外国籍児童がいる。国籍別には韓国・朝鮮が四十三人と最も多い。二学期に入ると四年生全員で「隣の国、韓国を知ろう」と自発的に取り組み始めた。

 子どもたちはまず、韓国のことをどれだけ知っているかを出しあった。思ったほど知らなかったことが分かり、詳しく調べてみることになった。各グループ別に「街のようす」「生活」「学校」「コミュニケーション」「スポーツ」について発表していくうち、日本との共通点と差異点に気付く。

 韓国についての情報を交換、共有していくうち韓国語劇をしようということになった。芝恵ちゃんをひぐらし小に通わせる李仁鳳夫妻が脚本を韓国語に翻訳。十三日の学芸会に向けて四年生生徒の半数が1カ月かけて練習に精をだした。本番では芝恵ちゃんも主役を務めた。言葉のたどたどしさは演技でカバーした。

 ひぐらし小は九六年、荒川区教育委員会から国際理解教育の研究指定校とされた。以来、地域に根ざした特色のある学校を目指して様々な取り組みを続けている。今年に入ってからは、李夫妻のような同胞保護者も直接、授業にかかわるようになった。これが実のある国際理解教育につながっているようだ。十二月には四学年PTAが韓国料理に挑戦する。

(1998.11.18 民団新聞)



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