民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
金剛山に歓呼の山びこ



金剛山に登り歓呼する韓国の観光客(東亜日報より)

 北韓の東海岸沿いに位置する景勝地、金剛山への韓国人観光客を乗せた遊覧船の第一陣、「現代金剛号」が十八日夕、韓国東部の東海港から初出航し、約五日間の観光を終え、二十二日に帰港した。

 金剛山観光は北韓出身の鄭周永・現代グループ名誉会長が構想したもので、南北分断後、初めて実現した民間レベルの大規模な往来。

 現代は、金剛山観光の独占的な展開などの見返りに、二○○四年までに総額九億ドル(約千八十億円)以上を北韓に支払う。

 初出航には鄭名誉会長、鄭夢九会長ら現代グループ幹部を含む乗客約九百八十人と、乗務員、ガイドなど計約千四百人が乗船。十九日早朝、北韓に入港、金剛山一帯を観光し、二十二日朝、韓国東部の東海港に帰港した。

 乗客の半数近くは、北韓に故郷や親族を持つ高齢者。第一陣の観光客の一人が四十八年前に生き別れになった母親の死亡を確認したが、観光団の往来で、南北離散家族の再会や故郷訪問を求める声が高まることが予想される。

 遊覧船は第一陣に続き、すでに第二陣約六百五十人と第三陣約四百三十人が東海港を出航している。

(1998.11.25 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ