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民団神奈川が冠婚葬祭サービス開始

団員との絆を強固に



 【神奈川】民団神奈川県本部(金洪斤団長)は団員サービスの一環として、独自に冠婚葬祭業務に取り組み始めた。このうち、葬祭事業についてはすでに夏ごろから受け付けており、結婚事業も準備が整いつつある。同本部では、総称して「無窮花」サービスと名付けた。総連系同胞や日本国籍取得者も含め、広く利用を呼び掛けている。

 葬祭事業については、白木祭壇に限り料金の五〇%〜二〇%を割り引く「団員価格」が適用される。親族、会葬者合わせて百人規模の葬儀であれば、通常百万円かかるところ約七十万円で済ませられるという。さらに数%の紹介料が民団組織にキックバックされる仕組みだ。これは民団側と契約している特定の業者を通してのみ可能になる。

 同財政委員会が起案、役員会に諮った当初は、「葬儀で金をもうけるわけにはいかない」という異論もあった。しかし、真の狙いが民団組織の体質改善だということで理解を得た。

 これまでは団員家庭に不幸があっても、連絡がない限り把握できないでいた。しかし、同サービスが民団組織と団員家庭を結ぶパイプとなれば、民団側はいち早く駆け付け、受け付けなど団員の立ち場にたった諸般の雑事に汗を流せる。

 横浜支部管内ではすでに九月から実施しているが、忙しく立ち働く民団職員の姿は好感をもって迎えられている。

 民団神奈川県本部の安亨均事務局長は「団員の組織離れを食い止め、生活レベルで民団に対する信頼を回復したかった。働き手の意識も変えることができる」と話している。構想から三年、準備には一年半かかったという。なによりも信頼できる業者の確保に時間をかけた。韓国式葬儀ができるか否かも判断材料になったという。

(1998.12.02 民団新聞)



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