民団新聞 MINDAN
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最後の「1・15成人式」各地で



色鮮やかな民族衣装に身を包み、
新たな門出を祝う新成人たち(15日、大阪本部会館で)

 十五日の「成人の日」を前後して、民団本部の主催する成人式が各地で行われた。新成人は緊張した面持ちのなかにも、在日同胞社会の一員として生きていく決意をみなぎらせていた。


■「やっぱチョゴリはええな」

 ◆大阪本部(洪性仁団長)は十五日、新成人百五十人余りが参加してのマンモス成人式となった。会場となった民団大阪府本部会館は華やかなチマ・チョゴリでおめかしした女性と、この日のために新調した背広を身にまとった男性の笑顔でひときわ輝いていた。

 民団大阪府本部を代表して金清一副団長は「皆さんの高次元の現代感覚とより広い視野を通して、決して偏見にとらわれることなく自分自身の意図と意思に基づいた(韓日)両国の架け橋になってください」とはなむけの言葉を贈った。

 式典の後はビールなどのアルコールを片手にくつろいだ雰囲気で交流のひとときをもった。

 姜智恵さん(生野区)は「参加してほんとうによかった」と笑顔を見せた。金君子さん(生野区)や高未和さん(都島区)も「同胞の友人がいっぱい。友達をつくるのが楽しみ」と話していた。金慶美さん(天王寺区)は「成人式を契機にもっと韓国に行って、いろんなことを勉強したい」と意欲を燃やしていた。

 一方、男性陣からは「やっぱりチマ・チョゴリはええな」という感嘆の声が聞こえてきた。

◆奈良本部(金吉龍団長)でも十日、同本部会館で男女二人の新成人の門出を祝った。金団長の激励辞を受けて、二人は「これからは一人前の韓国人として地域の発展に尽くしていきます」と力強く答辞を述べた。この後、引き続き新年会が行われた。


■団員らも温かく祝福

◆ 栃木本部(鄭珍模団長)は十五日、市内で新年会も兼ねての成人式となった。新成人四人が参加、お祝いとして金一封が贈られた。新年会席上、鄭団長は地方参政権と生活権獲得に向けての決意を表明、これに対して来賓の小林守衆議員(民主党、北関東・比例区)と簗瀬進参議員(民主党)が、それぞれバックアップを約束した。参加者は百三十人に上った。

◆宮城本部(朴鍾煥団長)でも十六日、市内の会場で新成人十一人が参加して開かれた。新成人には民団、婦人会、青年会、商銀などから時計や商品券などが贈られた。新年会を兼ねて参加していた三百五十余人の団員からも激励の言葉がかけられた。

◆山形本部(金鍾文団長)は十五日、市内で新年会を兼ねて行われたが、新成人対象者が東京などの学校に通っているために参加できず、父母たちに辞書などの記念品が手渡された。

◆大分本部(張永寿団長)は市内の会場で新成人二人が参加して行われた。高級ペンセットなどが記念品として贈られた。成人式に先立って民団幹部、団員ら九十三人が参加して組織研修会が行われ、中央本部の河政男組織局長が「中外情勢と在日同胞の和合と交流」について講義。「充実した内容だ」と好評を得た。

◆岐阜本部(高用煥団長)主催の成人式は新年会と兼ねて十七日、本部会館で新成人七人と団員ら二百五十余人が参加して開催された。新成人には高団長から金一封と、婦人会から記念品が贈られた。来賓には駐名古屋領事館・鄭燦源総領事をはじめ野田聖子郵政大臣らが駆けつけ祝福した。

◆富山本部(金和雄団長)の成人式と新年会も十七日、本部会館で新成人三人と団員ら百余人が参加して行われた。新成人には民団、婦人会、富山商銀などから花束、民団五十年史、商品券、記念品などが贈られた。

(1999.01.20 民団新聞)



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