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朝鮮総連同胞の寒食母国訪問団

今年は3月23、24日に出発



■全国12地区から2陣に分け

 朝鮮総連傘下同胞を対象にした寒食母国訪問団が今年も三月末に実施される。七五年以来、継続して実施されている同事業は、これまでに約四万五千人を超える朝鮮総連系同胞が故郷を訪れている。「生きているうちに故郷の現在の姿と、離ればなれになった肉親と再会したい…」と数十年ぶりに祖国の地を踏む一世世代層はもちろん、「父母や祖父母の故郷をこの目で見てみたい」と二・三世世代層の参加が増えている。


■肉親待つ故郷へ

 特に昨年末、韓国では初の「金剛山観光」が実現し、離散家族再会や望郷の思いをつのらせるムードが高まっているだけに「思想を超えて故郷を訪ねる」事業として、中央をはじめ各地方では一人でも多くの総連同胞の参加を呼びかけている。 今年の寒食母国訪問団は第一陣が三月二十三日、第二陣が二十四日、東京、大阪、福岡、名古屋、仙台、広島などの各空港から十二地区にわけて出発する。募集人数は三百人。

 各地区ともに三泊四日の公式日程で、ソウルに到着後、三十八度線の近くにある「臨津閣」、展望台をはじめ市内観光を行う。二日目からは青瓦台、景福宮、民俗村、望郷の丘(在外同胞の共同墓地)、独立記念館を観光し、三日目は韓国の古都、慶州を見学し、翌日釜山で解散し、それぞれ故郷へと向かう。


■参加世代層も様変わり

 ここ数年は日本でも韓国旅行ブーム。とくに昨年は日本人の韓国訪問数が史上初の百四十万人を突破するほどの人気ぶり。

 母国訪問団のほうも最近の参加者は五十年ぶり、六十年ぶりに故郷を訪れる一世のお年寄りから、初めて「父母・祖父母の国」を訪れる二・三世が増えており、"近くて近い"韓国旅行として参加する朝鮮総連同胞が増えている。


■すでに4万五千人以上が参加

 民団ではここ数年来、同事業の全国統一開催として春の「寒食」と秋の「秋夕」の二回を実施してきたが、今もなお参加希望者が後を絶たない。最近では地方単位や若手世代層だけを対象にした小規模母国訪問団も実施している。

 とくに、若手は祖父母の故郷を自分の目で見るとともに、八八年ソウル五輪を契機に、二〇〇二年ワールドカップ韓日共催決定などでブームとなった韓国の新名所を訪れるなど、気軽な旅行を楽しもうというのが参加者の傾向だ。

 日本に住む朝鮮総連同胞を対象に、日本と韓国に離ればなれになった肉親の再会の場として、民団が一九七五年から推進している「人道事業」の母国訪問団はこれまで、四万五千人以上が参加している。

 参加申し込みは三月十日までに最寄りの民団へ。

(1999.01.27 民団新聞)



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