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北韓からの亡命者

1月だけで19人・月間で過去最高



 北韓から韓国への亡命者が、公表された数字としては韓国動乱前後の混乱期を除き、この一月は十九人と月間では過去最高を記録した。深刻な食糧難を背景に、中国など第三国への越境者数が増加、家族とともに韓国への亡命を申請するケースが増えている。韓国政府が支給する定着支援金の引き上げの動きも一因となっているようだ。

 国家情報院(旧国家安全企画部)や統一省の一日までのまとめによると、北韓からの亡命者は、食糧難が深刻化した一九九四年から激増、九七年に八十六人、昨年は七十二人となった。家族単位の亡命も九七年ごろから増え始めている。さらに、既に韓国へ亡命した親兄弟を追って亡命を成功させるケースも最近目立ってきた。

 統一部によると、現在、中国に越境して亡命の機会をうかがっている北韓住民はおよそ二千―三千人と推定され、ロシアにも数百人単位の越境者がいるとしている。

 朝鮮族が多く住む中国東北三省には、越境者に対し韓国への密入国をあっせんするブローカー組織も存在するといわれる。統一部当局者は「今年の亡命者は百人を超えることも予想される」と分析している。

(1999.02.03 民団新聞)



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