民団新聞 MINDAN
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ボウリングで一石二鳥

愛知 支部活性・家族交流



子どもからお年寄りまでが集い
ふれあいの場となっているボウリング大会

 【愛知】「みんなが選手で、みんなが応援団!」。約三十年ほど前、全国的に大ブームを呼んだボウリングが今、民団愛知県本部管内で密かなブームを呼んでいる。在日大韓体育会中北本部(金南守会長)では、「ボウリングを通じて老若男女の団員の交流を深め、支部組織の活性化につなげよう」と、今年一月から県下十四支部別にボウリング大会を開催している。参加者は一世から三世までと幅広く、各支部の大会には家族ぐるみの同胞八十人〜百人前後が参加し、快い汗を流しながら、家族の絆と同胞の連帯を深めている。


■孫たちの大歓声

 レーンでは、「ハラボジうまい!」と孫たちが大歓声。一方、「この辺から投げるのよ」と、幼いわが子をコーチする二世の母親。「いいか、よく見てろ。こことここの間をねらうんだ」とかつて鍛えた腕を見せ、この日ばかりは誇らしげな父親。

 時折、飛び出すストライクには「ウオー」と歓声と拍手が沸き起こる。

 愛知では現在、「愛知県韓国人・支部対抗ボウリング大会」の支部予選が順に開催されている。体育会中北本部が民団愛知県本部とタイアップして実施されている大衆行事だ。

 各支部で異なるが(1)子どもの部(2)成人の部(3)高齢者の部―に分かれ、幅広い世代が楽しめるイベントになっている。


■あの熱気を家族で

 「家族ぐるみで集い、同胞の交流ができれば、民団支部組織の活性化にもつながる。大人から子どもまでが健康的に楽しめるスポーツ・イベントはないだろうか」。

 体育会中北本部の金会長が頭に浮かんだのがゴルフでもなくサッカーでもなく野球でもなかった。三十年ほど前、全国的に大ブームを起こしたボウリングだ。

 「そう言えばあのころ全国で大人も子どももみんなが熱中していた。もう一度あの熱気を蘇らせよう」。どこの家庭でも誰か一人は、かつて熱中したボウリングだ。家族そろって参加すれば、みんなが選手であり、みんなが応援団。こんな「全員参加」のイベントが団員らの好評を得た。


■低予算・少スタッフ

 今年一月末からさっそくスタート。四月二十五日現在、十二支部が開催を終えているが、各支部とも子どもからお年寄りまで百人前後が参加。全十四支部が開催すれば延べ参加者は千二百人を超えることになる。

 何よりも家族がひとつになって自らが参加しているからこそ、目の輝きも違っていた。運動会や他の行事と違って、低予算の上、少人数のスタッフで運営できることが大きな利点。まして、レーンの設備も大きく進歩し、スコアもコンピュータが自動的に計算してくれる。

 支部ごとに大会を開催しており、各支部が参加した団員へのアフターケアをしっかり行えば支部活性化への大きな契機になる。

 さらにもう一つ。「支部代表決戦大会」は八月に行われるが、優秀な実力者には秋の韓国国体に在日同胞代表として出場するチャンスの場にもなっている。

(1999.5.05 民団新聞)



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