民団新聞 MINDAN
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奇妙な習慣



 英語が母語で、かつ日本語のできる人がいれば訊きたいと思ってたことが二つある。

 一つは「Drink ○○」という広告のことで、日本語に直訳すると「飲め!」で違和感があるが、英語本来のニュアンスではどうなのかと思いあぐんでいたのだ。日本語の流暢な米国人と食事をする機会があり、これ幸いと質問すると、おもむろに「飲むべし!」と言われ、かえって混乱し、肝心のもう一つの方を訊き忘れてしまっていた。チップに関してである。

 日本の旅行ガイド本には、英米などのチップ文化圏旅行者の為にポーターに荷物を運ばせたらいくら、タクシーに乗った時やレストランで食事をした際には料金の何パーセントを出す、といった具合に懇切丁寧に解説してある。

 ところがそうしたチップ常識の中には、明らかな間違いがあるらしいのだ。

 それはベッド・メーキングの謝礼として枕元にコインを置くことで、米国では日本の奇妙な習慣として不思議がられているのだという。お金は二流ホテルでは誰かのポケットに消え、一流ホテルでは忘れ物として保管される。

 欧米では部屋を汚したからチップを、という場合でもテーブルに置くのがマナーで、他の場所にお金を置くことは全くないそうなのだ。

 これが事実か否かを何とか確認したいのである。何故なら私も、かつてガイド本を鵜呑みにし、LAやNY旅行時には何の疑問もなく、ベッドにチップを供給し続けて来た負い目があるからだ。

 貴方にだって海外に行った際、彼女の前でベッドに二枚のクォーター硬貨を放って見せ、旅慣れたふりを装った経験がないとは言わせない。

 それはそうと、韓国のガイド本には、一体何と書かれているのだろうか?(S)

(1999.05.12 民団新聞)



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