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北韓拉致被害者救出へ

家族ら、「対策本部」設置を要望



■1900人参加し東京で集会

 「横田めぐみさんたちを救出するぞ!国民大集会」が2日、東京・日比谷公会堂で行われ、北韓に家族を拉致された被害者七家族や支援者ら1,900人が、シンポジウムの提言を踏まえ、被害者全員の解放までねばり強く闘うことを誓った。

 参加者はまた、与野党の超党派による訪朝団派遣を前に、日本政府に対して(1)拉致された日本人救出を国政の最優先課題にすることを公式に表明し、政府内に問題解決のための対策本部を設置する(2)北韓の姿勢が変わらない場合は、経済制裁をはじめとした強力な手段で救出を行い、拉致問題を棚上げにした北韓への支援、国交正常化交渉は行わない(3)内外の世論の理解を深めるために、拉致事件に関する捜査資料を公開することなどのアピールを満場一致で採択した。

 「国民大集会」は呼びかけ人の一人、エッセイストの南美希子さんの司会で始まり、中学一年の下校時に新潟市内で拉致された横田めぐみさんの父で拉致被害者家族連絡会の横田ジ会長(集会実行委員長)のあいさつに続き、米国留学中の子息、宰煥氏をヨーロッパで拉致された李永旭弁護士(元法務次官)や船員の夫、崔宗錫氏を拉致された金太妹さんら韓国の拉致被害者家族も駆けつけ、韓日が協調して一日も早い問題解決をと訴えた。

 シンポジウムはジャーナリストで呼びかけ人代表の桜井よしこさんが司会を務め、集会共同実行委員長の現代コリア研究所の佐藤勝巳所長が基調報告で、今年3月に被害者家族と面会した小渕首相や高村外相が「拉致家族の身の安全と肉親との再会、国政の最優先課題にする」と約束したと話した。

 パネリストの軍事ジャーナリストの佐藤守氏やめぐみさんの通った新潟の元小学校校長の馬場吉衛氏、評論家の屋山太郎氏からは「北の工作船を止められない現行法の改正を」「わが子が拉致されたらどうするのか」「政府は命運かけて国民を守れ」などの声が相次いだ。

 「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」の事務局は現代コリア研究所内。問い合わせは電話、FAXとも03(3946)5780。カンパは郵便振替口座00100―4―14701へ。

(1999.05.12 民団新聞)



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