民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
いきいきした支部活動を



 全国の支部では今、大会・総会がたけなわだ。五月中に順次開かれる大会・総会では、中央委員会、地方委員会での決定事項を支部の実情に合わせ実践していく態勢を整えてほしい。

 支部は民団の基本組織であり、団員との日常的な接点である。民団の諸活動の窓口であると同時に、あらゆる組織活動の原点でもある。

 一人でも多くの代議員、団員の参加を得て、いきいきとしためりはりのある大会・総会が行われることを期待したい。


■幹部は同胞の「奉仕者」

 団員の生活上の問題、ごく身近な問題を取り上げ、同胞から信頼を受ける民団にしていくために、支部の役割は今までになく重要性を増している。

 支部幹部のほとんどは非常勤者であり、団員と同じく地域での生活者の一員である。時間的にも身体的にも、また多くの場合財政的にも多大な負担をしながら民団活動を通じて同胞に奉仕している。

 支部幹部には、心から敬意を表したい。同時に、民団組織を実質的に支えているという自負と、「活動の先頭に立つ」との自覚を持って団員をリードしていってもらいたい。

 全団的な課題として、中央委員会では地方参政権の獲得、信用組合の育成とともに支部活動の強化が挙げらている。すべての活動の基礎が支部にあることを考えると、支部組織の強化は焦眉の課題であろう。

 生活者集団として「二十一世紀に備える」組織作りを進めていくことと並行して、支部組織を強化していく上で、幹部の研修と団員の実態調査は欠かすことのできない課題である。

 昨年行った地方本部別の研修には、約四千八百人もの地方本部・支部の幹部が参加し、大きな成果を挙げることができた。研修によって組織的な意思統一、行動統一が一段と図られた。


■研修と実態調査が不可欠

 研修を通じてこそ在日同胞社会や祖国を取り巻く情勢が把握できるであろうし、そればかりでなく他地方、他支部の実情も参考になるであろう。

 全国的に足並みをそろえて当面の課題に対処していくためにも、研修への支部幹部の積極的な参与が望まれるところだ。

 団員の実態調査には莫大な労力を費やすこととなろう。支部幹部にとって、自身の事業の合間に同胞宅を一軒一軒訪問していくことは、並大抵の苦労でないことは十分予想される。

 だが、構成員を正確に把握しておくことは、組織にとって基本中の基本である。団員の実態を把握してこそ、すべての活動が円滑に進められるのであり、また組織基盤を強化することにもつながるのである。

 団員の実態調査に合わせ意識調査を実施することも予定されている。二十一世紀にあるべき在日同胞社会像、民団組織像を模索していく上で、団員の意識の変化を探り、今後の組織運営の資料にしていこうとするものだ。

 民団組織と在日同胞社会の発展は、第一線に立つ支部幹部の意識と活動次第によって左右される。研修によって幹部間の意思統一を図り、団員の実態調査・意識調査に一致して邁進してもらいたい。

 団員の立場に立ったいきいきとした支部活動を実現するためには、まず大会・総会で支部の実情にあった具体的な活動計画を立てることが先決だ。

 支部幹部の奮起と健闘を望みたい。

(1999.05.19 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ