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慶州金氏や仁川李氏などの家訓が一堂に

東京で初の展示会



 韓国人の氏族発祥の地と姓氏を合わせたものを本貫という。本貫は例えば金氏の場合、戸籍に「○○金氏」と表記される。同じ金氏でも祖先の出身地が違うと、一族ではないとされる。

 韓国人は初対面の挨拶で互いの本貫を尋ねるのが一般的。同姓で同じ本貫同士の男女の婚姻は、民法で禁じられてきたというのも有名な話だ。

 ちなみに韓国人で最も多い金氏の最大の一族が金海金氏で、金大中大統領もその一人だという。

 祖先から子孫にいたる一族の家系を族譜と呼び、一族の教えを表したものが家訓だ。このように韓国人は血縁を非常に大切にしてきた民族だと言える。この「こだわり」は、一世を中心に在日韓国人社会にも受け継がれてきた。

 しかし、他郷暮らしが三、四世世代にまで長くなると、一族のルーツがあやふやになる場合もある。

 韓国伝統家訓研究普及会(金峯鶴会長)では、これまで二十余年間にわたり古文献をもとに名門家訓を発掘、採集しており、「子々孫々まで家訓を継承しよう」と、東京で初の展示会を開く。

 昨年三月と八月に民団大阪府本部で開催されて以来通算三回目となる今回は、三十一日から六月三日までの四日間、民団中央本部八階大ホールで行う。屏風や額縁などにしたためた名門家訓を展示するほか、販売も行う。

 同会では約百五十の家訓を手がけており、そのうち金氏が十四、李氏が二十三、朴氏が二の家訓を開発してきた。今回展示されるのはそのうち、慶州金氏や仁川李氏などだ。

 問い合わせは「普及会」へ。韓国本社は02(672)1156、日本支社は06(4300)0888。

(1999.05.19 民団新聞)



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