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2002W杯・在日韓国人後援会

21世紀、夢舞台成功へ準備に拍車



 3年後に控えた2002年ワールドカップ(W杯)韓日共催に向け、両国の準備が活発な動きを見せ始めた。韓日あわせて二十都市で開催されるが、IMFの影響で遅れていた韓国側十都市の競技場建設も始まった。また、8月6日には決勝戦会場が横浜に決まり、本番に向けた準備に拍車がかかりそうだ。民団でも今年5月に「在日韓国人後援会」(李煕健会長)を発足し、在日韓国人の立場から成功に向けた韓日の架け橋的役割を果たしていく。


◆3年計画で10億円募金
共同応援やシンポで共生を

 民団では、1988年のソウル五輪で見せた、在日同胞の真心と底力を2002年W杯に向け、ふたたび結集する。

 とくに、韓日共催という趣旨から、在日同胞が韓日の架け橋的存在であることを再確認し、募金活動やボランティア、関連イベントへの参与など幅広い分野で全同胞が参与する雰囲気をつくり、共生・共栄社会を実現する土台にしていく。


■募金活動

 目標10億円の募金は組織募金と経済人募金に分けて展開する。

 経済人を対象にした募金は後援会が推進し、目標は7億4000万円。一般同胞を対象にした募金の目標額は2億6000万円で、民団の各地方本部単位で展開し全世帯(約13万世帯)の参与をめざす。

 また、寄せられた募金に対する免税措置を講じるため民団では現在、日本側組織委員会(JAWOC)などを通して交渉中だ。

 募金期間は第一次が99年10月〜2000年2月、第二次が2000年3月〜2001年2月、第三次が2001年3月〜2002年2月、と年度ごとに分けている。

 韓日共催という趣旨から、寄せられた募金は韓日両国に伝達する予定だ。


■韓日選手応援

 後援会では、2002年W杯をはじめ、韓日両国で開催される韓国選手への応援と支援を展開する。

 とりわけ、日本国内で行われる韓日戦や各種国際大会で韓国選手応援団を構成するほか、韓国で行われる国際試合でも観戦ツアーなどを企画する予定だ。

 また、2002年W杯の本番でも在日同胞参観団を構成する予定だ。

 このほか、在日大韓体育会(金英宰会長)が98年のフランスW杯で実現させた、在日同胞と日本人サポーターによる「韓日共同応援団」をさらに拡大させ、両国サポーターの輪を広げる。


■開催都市支援

 地域住民の立場から日本側開催十都市の民団地方本部を中心に、「推進委員会」を構成し、地域でのボランティアや韓国側開催都市との姉妹提携などの仲介を行っていく。また、W杯共催関連の韓日親善交流行事へ積極的に参与していく。

 韓国側開催十都市への支援は韓国組織委員会(KOWOC)を通じて、後援会が窓口を一元化させるが、「在日道民会」などもからめた交流・支援活動を展開する予定だ。


■オリニサッカー

 サッカーを通じて在日同胞青少年の民族意識高揚と連帯を図るため、現在、在日体育会と在日蹴球協会が展開している、オリニサッカー大会やオリニサッカー教室の拡大に向けた支援も行う。

 将来的には全国大会の可能性をにらみ、可能な地方から支部対抗や地協別のサッカー大会の開催を図っていく。

 また、同胞三・四世たちの母国訪問の機会を設けるためにも、オリニサッカー訪韓団やKリーグ観戦ツアーを企画するほか、青年故郷訪問団や春季・夏季学校の日程にKリーグ観戦を組み込む。


■韓日文化交流

 民団が全国で展開している「10月のマダン」などでも2002年W杯のイメージを広報し、日本市民も参加できる行事にする。

 また、民間レベルでの相互理解を深めるため、韓・日・在日の学者をパネリストに、古代からの韓日交流に関する、韓日交流シンポジウムを2000年と2001年に開催する予定。

(1999.08.15 民団新聞)



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