先月、野球のシドニー五輪アジア最終予選がソウルで開かれた。2枚の切符をめざし、予想通り韓・日・台の3強による競い合いとなった。
注目すべきは台湾と中国の実力だ。韓国も日本も台湾戦は予想外の苦戦となった。日本は何とかサヨナラ勝ちしたものの、翌日の中国戦でも、これまた苦戦した。
なめていたわけではないが台湾と中国のめざましい発展を見せつけた大会でもあった。
さて、プロ野球オールスターで構成し本選切符を手にした韓国だが、最終戦はアジア王者をかけて日本と全勝同士対決となった。
サッカー五輪代表壮行試合で惨敗した事もあり、対日本戦にかける韓国の気合いはハンパじゃなかった。スタンドも選手も、それこそ死力を尽くしての戦いだ。
シーソーゲームとなった好ゲームには、両国選手のすがすがしさを感じさせた。
熱しやすくさめやすい韓国人だが、このところサッカーに人気を奪われていた韓国プロ野球の人気回復につながったことは言うまでもない。
この人気を持続させるためにも来年のシドニー五輪ではぜひメダルを獲りたい韓国だが、米国やキューバ、日本など強豪国相手にその道のりは険しそうだ。
そこで、プロ選手解禁となったことをきっかけに、韓国野球連盟に提言したい。この際、日本のセ・パ12球団で活躍している数多くの在日同胞プロ野球選手を補強してはどうだろうか。
過去、オリンピックには在日同胞選手が数多く韓国代表として参加し、メダルを獲得する活躍を見せた。優れた選手が数多くいるし、韓国代表にぜひとも在日同胞から登場し、再びメダルを獲得してほしい。(J)
(1999.09.29 民団新聞)
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