民団新聞 MINDAN
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秋満喫!各地で10月マダン

民族色豊かに同胞交流



山形の「10月マダン・韓国式芋煮会」を楽しむ団員ら

■歌や踊り、韓国屋台も

 1世から4世まで、世代を超えた在日同胞の親睦を図ろうと民団創団の10月に合わせて行われてきた「10月のマダン」が今年も20地方23カ所で開かれる。各地では、体育大会、カラオケ大会、飲んで歌っての大チャンチなど秋の1日を同胞全員で楽しもうと趣向を凝らした企画が準備されている。2002年W杯韓日共催に焦点を合わせて、日本人市民を巻き込んでの共催イベントも増えつつある。また同様に韓国理解を深めてもらおうと日本のイベントに積極的に参加するスタイルも目立つ。


■東京は荒川河川敷で

 初の単独開催となる東京では、荒川の河川敷を舞台に、サッカーや韓国屋台、焼き肉パーティで気勢を上げようという企画が進んでいる。昨年は台風で中止になった神奈川でも、三ツ池公園のコリア庭園を利用して開く。サムルノリ、南八道などの伝統芸能ステージの横ではキムチ、プルコギ、チヂミなどの屋台が並ぶ。春香伝舞踊、伝統的な遊びも紹介される。

 昨年に引き続き2002年W杯共催成功キャンペーンを張るのは千葉。韓日はじめペルーやフィリピンの民俗芸能も紹介される。埼玉は渡来文化ゆかりの高麗神社で民俗大祝祭を計画している。ゆかりの地で思う存分気勢を上げようという趣向だ。


■国際交流進める地方も

 焼き肉とノレの大チャンチで団員に楽しんでもらおうと岐阜も準備に余念がない。石川、福井でもバーベキュー大会が計画されている。奈良、滋賀、三重、和歌山、熊本などは県下団員揃っての大運動会。競技の合間にサムルノリや農楽隊が練り歩くという。

 一方、日本のイベントに参加するのは広島や愛媛。国際交流が進む中で、韓国・在日韓国人理解を呼びかけていく。もちろん、キムチなど韓国食品の屋台が並べられる。


■地域社会に「在日」アピール

 逆に愛知では、県内同胞を集めて「愛知に暮らす在日同胞の祭典―コリアンフェスタ」を開催し、地域の日本人に在日同胞をアピールする企画が進んでいる。

 10月のマダンは、日常的には民族的催しに触れる機会が少ない地域同胞に民俗の息吹を感じてほしいと実施される企画。そのため世代を超えて参加できる運動会やチャンチなど様々な趣向が凝らされている。主催の各地民団地方本部では、家族ともども参加してほしいと呼びかけている。

 今年も10月の秋晴れの下、各地で同胞の歓声が響く"集いの場"になりそうだ。


■山形は韓国風芋煮会楽しむ

 【山形】山形の秋の風物詩として県民に親しまれている芋煮会。民団山形県本部(金鍾文団長)は、今年も野外で「10月のマダン―韓国式芋煮会」を開き、団員間の親睦を深めた。

 民団の主催した韓国式芋煮会では、本来の芋煮会とはひと味趣向を変え、メーンは鶏肉を使った真っ赤なタッケジャンスープと、キムチのチジミ。もちろん地元産の里芋にネギ、コンニャクなどを使い、〓油味で煮込む野趣あふれる本来の芋煮も用意した。

 芋煮会そのものはこれまでも民団主催で行ってきたが、「10月のマダン」として韓国色を全面に押し出し、大がかりに行うようになったのは昨年が初めて。このときはユッケジャンが好評を博し、地元のTV局を通じて放映された。

 天候にも恵まれた25日、馬見ケ崎川の河原では多くの家族連れやグループが芋煮会を楽しんでいた。民団側でも早朝から婦人会、青商の役員と薪で火をおこすなど準備に大わらわ。大小五つの鍋でタッケジャン、芋煮を仕込んだ。

 河原には家族連れの団員ら百余人が集った。名古屋から仕事の関係で5月から山形に移り住むようになったという洪斗杓さん(32)一家は今回が初めての参加。洪さんは「家族的でいいですね。知り合いが増えそうです」と喜んでいた。

(1999.09.29 民団新聞)



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