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広島韓国人慰霊碑にペンキ

悪質ないたずらか



 【広島】17日午前、広島市中区の平和記念公園にある「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」の台座となっている亀の像の頭に、蛍光塗料のようなものが掛けられているのを通行人が見つけた。広島中央署は悪質ないたずらとみて器物損壊の疑いで調べている。

 塗料のようなものはオレンジ色で、牛乳瓶一本分が掛けられたような状態だったという。亀の形をした慰霊碑の台座(高さ約1メートル)の頭部と底部に蛍光性のペンキがかけられていた。16日午後9時半ごろ、警備員が巡回した時には、異常はなかったという。

 慰霊碑は民団の有志が1970年に建立。当初は公園から川を挟んだ対岸に建っていたが、市に対する有志らのたび重なる陳情で、今年7月に公園内に移設されたばかりだった。8月6日には小渕恵三首相が歴代の首相として初めて参拝している。

 碑を管理している民団広島県本部の朴義鍾団長は「差別意識から出た行為か、たまたま目に付いたからいたずらしたのか断定できないが、平和の象徴とも言うべき碑を汚す行為。せっかく移設されて人々のわだかまりが解消しようという時期だけに非常に残念」と話している。

(1999.10.20 民団新聞)



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