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東京国際映画祭・招待作品

韓国の「シュリ」に長蛇の列



■一般公開は来年正月に

 韓国で「シュリ・シンドローム」という言葉を生み、社会現象にまでなった映画「シュリ」が、ついに日本に上陸した。10月30日から東京・渋谷で開催されていた第12回東京国際映画祭の特別招待作品として上映されたもので、7日、会場の渋谷公会堂のまわりには長蛇の列ができた。


■800人が入場できず

 入りきれない客が800人近くもいたという話やダフ屋も登場する事態は、韓国であの「タイタニック」の最多観客動員数を半分の日数で塗り替え、国民の7人に1人が見たという「伝説」が、日本にも波及する気配を十分感じさせた。

 カン・ジェギュ(姜帝圭)監督と主演男優のハン・ソッキュ(韓石圭)さんが、舞台あいさつに立つと客席から黄色い声援が飛び、あちこちでフラッシュが光った。カン監督は制作について「観客は韓国の役者、資本でハリウッドを超えるものを求めていた」と語り、ハンさんも「監督との信頼関係がベースにあったからこそ多くの支持を得た」と応えた。


■山田洋次監督が大ヒット作にエール

 映画は南北分断ゆえの哀しいラブストーリーを描く。「分断の痛みは他人事ではない。韓国の現実を考えてもらえれば」と2人は日本の観客にメッセージを投げかけた。上映後のパーティには日本映画を代表する山田洋次監督が、大ヒット作にエールを送った。「シュリ」の全国ロードショーは来年正月から。問い合わせはシネカノンへ。電話03(5458)6571。

(1999.11.10 民団新聞)



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