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ミレー、コロー、バルビゾンが勢揃い

同胞所蔵、展示会に感嘆の声



多くの鑑賞者がつめかけた美術展

■逸品96点、姫路市の美術館で

 【兵庫】姫路に住む在日同胞3世実業家が40年間にわたって収集してきたミレーやコローなどバルビゾン派の作品九十六点を一堂に展示した「ミレー、コロー、バルビゾンの巨星たち展」が13日から姫路市美術館で開幕した。

 13日の一般公開に先駆けて行われた招待展には美術関係者はじめ各界の人士らが会場を埋めた。開会式にはコレクターの陳昌植さん(65)はじめ民団中央本部の辛容祥団長も駆けつけ、陳さんの作品公開を祝った。また姜俊馨駐神戸総領事、朴在圭慶南大学総長らも参席した。

 陳さんは14歳の頃、自宅に飾ってあったミレーの「晩鐘」の写真に深い感銘を受け、美術世界のすばらしさを知り、会社経営のかたわら「バルビゾン派」の作品を収集してきた。開会式に先立って「一つひとつに思いが込められている。作品を一堂に見るのは私も初めて」という。

 また「100点になるまで収集し、将来は姫路に美術館を建てたい」と抱負を述べた。

 展示会の監修に当たった西洋美術史家の井出洋一郎さん(東京純心女子大教授)は「バルビゾン派の個人コレクションとしては日本一。コローの18点の作品数と内容は世界レベルにあり、ミレーの代表作は美術館なら特別室に置く作品」と高く評価した。

 ミレー17点、コロー18点などバルビゾン派の九十六点のうち大多数の86点が日本初公開で、観覧客からも感嘆の声が漏れていた。

 同展は12月23日まで開かれる。

(1999.11.17 民団新聞)



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