民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
在日の葛藤出自≠えぐる

故・立原正秋の『剣ケ崎』
劇団「俳小」が15日から公演



■□本紙読者にチケットを半額で提供

 1966年に『白い罌粟(けし)』で第55回直木賞に輝いた在日同胞作家、故立原正秋の代表作『剣ケ崎』が、15日から東京の舞台で甦る。劇団「俳小」(斉藤真代表)が第25回公演で再現するもので、テーマは出自だ。

 作家自身が「私が『剣ケ崎』で問題にしたのは血の問題であった。人種的偏見の問題は瑣末なことである。いかにして自分の血を見つめるか、それが私の問題であった」と語っている。

 生前は日本人との混血だと言っていた立原だが、死後、研究者の調査の結果、ともに韓国人の両親から生まれた在日同胞であることがわかっている。本名は金鳳奎で、慶尚北道安東郡生れ。5歳の時に日本に渡って来た。ベストセラーに『冬の旅』がある。立原同様に在日同胞なら誰もが葛藤を覚えてきた出自の問題が、舞台ではどう描かれるか、関心を呼びそうだ。

 日時は15日(水)から19日(日)まで。水・木曜日は午後7時開演、金・土曜日は午後2時と午後7時、日曜日は午後1時と午後5時の計8回の公演。場所は東京芸術劇場小ホール2(池袋西口)。入場料は全席自由席で四千円。

 劇団「俳小」のご好意により、観覧希望の先着50人にチケットを半額の二千円で奉仕します。

 ご希望の方は同劇団へ連絡を。電話は03(3987)1787。

(1999.12.01 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ