| 韓国の鶴の踊りは、獅子踊りと共に、動物の仮面をかぶって踊る代表的な動物舞踊である。古く高麗時代より宮中儀式として処容舞と共に演じられてきたそうだが、朝鮮朝末期にはその伝承が全くたたれていた。
それを、日帝時代の初期、名鼓手で古典舞踊家でもあった韓成俊翁が、この伝統を取り戻して鶴の舞を舞台化し、ソウルを始め国内各劇場を巡演した。その後、日本にもやってきて、東京の日比谷公会堂で公演したことがあった。
この時20代の私は東京に住んでいたので、この故国の舞踊を見に行ったことがあった。2羽の鶴が舞台に出て、餌を突っついたり、跳ねたり、飛んだりしながら舞台中央にしつらえた蓮の花を模した蓮筒をくちばしで突っついて開けると、その中から美しい女の子が出てくるという踊りであった。
鶴の舞は政府より無形文化財に指定され、韓制俊の娘、韓英淑がその技能保持者であったが、この原稿を整理中の1989年10月、この世を去った。冥福を祈る。
画・文
木丁・金龍煥
|