| 昔の韓国農村には、常設の店舗がなく行商人もあまり来ないので、五日毎に開く市場で物の売り買いをした。そして定期的に市の立ついくつか異なった地域を巡回して商売している人を、ジャトルリム(市場まわり)またはジャントルバンイ(ジャントルリムの卑語)と言った。
農家では自分たちが作った作物を、直接市場へ持っていって金に換え、家族達の欲しい物を買うことが出来農閑期にはモスムという作男にこの日に休暇を与え、一日を楽しませる家もあった。少年の頃、市場を見て歩くことは実に楽しかった。「趙膏薬」とかいう薬売りの口上は特に面白く、まくり上げた腕をナイフで傷つけ、その上に膏薬をつけると、それまで流れていた血がピタリと止まるのにはたまげるを得なかった。しかし薬を買ってくれと目の前に持ってきた時は、急いで逃げることにした。
画・文
木丁・金龍煥
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