| 勇ましい農楽に合わせて、農者天下之大本と大書した農旗が行き交う旗歳拝行事は、さながら中世ヨーロッパのお祭にも似て壮観だ。
これは、正月に漢江以南地方で行われるもので、各部落単位に農旗を先頭に農楽隊が一つの場所に集まり、序列に従い兄弟関係を定め、弟部落の農旗が兄部落農旗におじぎをする風習である。
地方によっては、農旗のほかにひときわ大きい龍を描いた「龍旗」がかり、参加した全ての農旗がこの大将旗に「軍礼」というおじぎをすることもある。これは昔の馬韓、百済時代の軍制の遺風だともいわれている。
旗歳拝は、単純ながらも秩序を守り、部落間の親睦を図る儀礼的行事ではあるが、時には順位問題などで互譲精神を失い大喧嘩になることもある。しかし全羅道のある地方では、この喧嘩を宗教的意味を持つ儀式に昇華させて、それ以後、旗歳拝の直前には喧嘩の真似事もやるという。
画・文
木丁・金龍煥
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