| 洗濯した布地に火のしをかけるのは日本と同じだ。夏の夕方、綺麗に掃き清めて打ち水の済んだ、農家の庭の片隅にむしろを敷いて、母と娘が「タリミ」を使う光景は一幅の農村風物詩だ。
塀際には百日紅(さるすべり)や鳳仙花の茂る歌壇があり、かやぶきの屋根まで這い上がった蔓には、これからタリミにかける布など簡単なものが早露にぬれるよう広げられている。
庭の縁台には、扇子を片手に蚊を追いながらお祖母さんが孫を相手に昔話をしていたが、孫はすぐに眠っている。すぐそばの籾の蚊やりの煙を払いのけながら、祖母は自分も時々舟をこぐ。
窓の下半分を蚊帳の切れ端で張ったコンノバン(向かいの部屋)からゴホンゴホンという咳の音が聞こえたが、これは足の神経痛で寝ているおじいさんの咳だ。5日にいっぺん開く村の市に出かけた父はまだ帰っていない、といったのがこの繪である。
画・文
木丁・金龍煥
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