| 韓国のアンバン(内室)で凛然と輝く家具の王様は、この螺細漆器の衣装ダンスであろう。真珠貝や夜光貝を図案に従って細かく切り取り、黒字の漆器にはめ込んだ螺細家具は、光によって虹のように輝く。韓国での漆器の起源は楽浪時代から始り、新羅の職制に「漆典」というのがあるのを見ても、千年以上の三国時代からの伝統があるのだ。
昔の螺細師は、漆函ひとつを作るのに半年もかかるのがあり、一棹のタンスでも十年近い歳月をかけて仕上げる場合もあるという。韓国の螺細漆器の伝統的産地は統営(今の忠武市)で、まだ健在だと思うが、新聞雑誌によく出る仙人のように白いあごひげを生やした金奉龍氏も統営出身で、螺細工芸の伝統保持者であり、また人間文化財にも指定されている。彼も統営出身であった。
画・文
木丁・金龍煥
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