掲載日 : [2017-06-28] 照会数 : 5510
郷土愛で結ばれた強い絆…東京慶北道民会婦人部「月例会」
[ 大きな声で歌うのも健康のため ]
初対面なのに瞬時にして家族のような親近感を覚えるという。これが郷里を同じくする者どうしの強みだ。在日2世の代になっても変わらない。
東京・新宿区歌舞伎町にある「東京慶北ビル」。14日、東京慶北道民会婦人部の月例会を訪ねた。ビルの一室は25人でいっぱいだった。ビーズ・ネックレスといった工芸作業に没頭するグループがあれば、おやつをほおばり、親しげに会話を楽しむ人たちの姿も。書道コーナーもにぎわっていた。婦人部会長の金仁淑さんが忙しそうに立ち回り、参加者の世話にあたっていた。
メンバーの年齢は40〜90歳と幅広い。平均年齢は70歳。金会長は「加齢とともに引きこもりがちになってしまうので、一緒に集まってお話したり、趣味の書道や工芸で楽しく過ごしてほしかった」と話す。
韓国民謡の指導にあたる金恩淑さんは「楽しい道民会をつくるのが目的。みんなだんだん声が出るようになった。やってよかった」と話す。書道担当の李静子さんはこの道30年のベテラン。「なごやかにみんなが楽しく過ごしてもらえればいいと講師を引き受けた」。
婦人部の歴史は20年以上も前にさかのぼる。金定子さん(婦人会中央本部常任顧問)が夫人だけの忘年会を呼びかけたのが始まりだ。当時、都内のホテルに130人が集まった。これを機会に金さんが初代会長に就任し、月1回の例会を始めた。現会長の金さんは4代目にあたる。
婦人部の草創期から会に通っている金春梅さん。「みんな同じ故郷で安心。初めて会っても、仲良しになるのに3秒とかからない」と笑った。
(2017.6.28 民団新聞)